<うなぎ偽装>中国や台湾産を国産に 静岡の業者を厳重注意

<うなぎ偽装>中国や台湾産を国産に 静岡の業者を厳重注意


2月20日19時41分配信 毎日新聞

 農水省は20日、中国や台湾産うなぎを国産と偽装していたとして、
輸入加工販売「東海澱粉」(静岡市)に厳重注意した。
隠ぺいのため卸売問屋との間で架空取引を繰り返して
1年以上にわたり計342トンを偽装していた。 

 農水省によると、同社大隅営業所(鹿児島県)は
06年5月~07年9月、台湾産290トンと中国産52トンのうなぎ
九州の卸売問屋2社に販売。
その後、同量を買い戻した際に伝票に国産と表記させ、
この偽装伝票を使って輸入うなぎを国産として販売約1億円の利益を上げていた。

 同社はこの手法を85回繰り返し、
問屋2社にはそれぞれ計400万~500万円のマージンが支払われていた。

同社大隅営業所長は「赤字隠しでやった」と話しているという。

 今年4月からは日本農林規格(JAS)法の運用見直しで、
業者間取引にも加工食品の産地表示義務が課され、
違反した場合は改善命令や罰則など行政処分の対象となるが、
現在は行政処分対象とならないため、注意処分にした。
【北川仁士】