手賀沼にサケ遡上
最初にサケを確認したのは、大堀川沿いの同市立高田小学校(阿部修校長)五年生、横島駿君。横島君はエコクラブに所属し、ほぼ毎日大堀川を観察する“魚博士”。
先週、横島君が同クラブ顧問の河村幸子教諭に「サケが泳いでいる」と報告。その後、サケだと判明し、十一月二十七日には最多の六匹が確認された。
河村教諭は「サケが川底の砂利を掘り、産卵行為と思われる様子も見られた。うまく育てば帰ってくるのは四年後」と成長を観察していくとし、「最近はオイカワ、ボラ、ウグイも見られる。大堀川に関心を持ってもらい、川をきれいにしていきたい」などとしている。
一方、サケが利根川から経由してきたとみられる手賀沼で漁業を営む手賀沼漁協の深山正巳組合長は「これまでも手賀沼にサケは上ってきていた。大堀川に遡上(そじょう)したということは、大堀川がきれいになったという証し」と分析する。
前日の雨の影響が落ち着き、濁りがなくなった一日、新堤橋には約三十人の見物客が集まった。この日は四匹のサケが確認され、時折川底の砂利を掘るようなしぐさや、尾びれで水しぶきを上げる様子を、見物客は双眼鏡やカメラなどを手にしながら追った。
新堤橋まで約一キロの距離に住む男性(68)は「約三十五年住んでいるが、だれもサケが上ってくるような川だと思っていなかった。実際に目にしてびっくりしている。川も手賀沼もきれいになったからだろう」と話した。
・・・・・