JCと言えば、ジャッキーチェン

 知人のブログへ、
ジャッキー映画は、劇場の大画面で観て、そしてテレビ放映時は石丸博也氏の吹き替えを楽しめるのが良いですよね
とコメントして、JCが観たくなりました。

 でも、05年に新規製作されたテレビ東京「ドランクモンキー 酔拳」の吹き替えは翻訳が最悪。

 
 2回オンエアされたけれど、観る度に黄飛鴻(ジャッキー)の師匠に対するタメ口にムカムカ~! 
モンゴルサッカー横綱や、ボクシング兄弟の影響なのか? 

 蘇化子のユエン・シャオティエンは小松方正氏のときにあった流れるような饒舌さと、知性を感じさせる美しく豊かな表現力が、録り直しで完全に欠落・・・。

 不良青年がだんだん、更生してきて師弟関係ができてくるのがよかったのに・・・。
こうなると、予告の「無限大(アンリミテッド)」ってところも含めて、もうすべてがダメダメな印象になってしまいました。

 そういえば酔拳は、日本公開時(東映配給)だけの主題歌・四人囃子の「拳法混乱(カンフージョン)」は、作品に合っていて恰好いいですね。





「できあがっている作品に、変なことをしちゃう」時代が生んだ、奇跡の組み合わせだと思います。

 shy(シャイ)の主題歌「カンニングモンキー」も同様。
今度は、日本公開版の方が断然いい。

 クライマックスにタケカワユキヒデの唄があるからこそ、盛り上がるんですよ~。

 広川太一郎氏のナレーションと、画像加工に当時の雰囲気があるでしょう? 
敵のカツラをヌンチャクにして振り回すとき、吹き替えで石丸氏は「カツラ~~」と叫んでいました。
 ギャグがストレートすぎてインパクトがあり、30年近く経った今も忘れられません。


 当時、すでに新作映画じゃなくて掘り出し物映画なのに、さも新作として公開した神経は相当なもの。
でも、面白くしての上映だったからよかったんですけれどね。
Ee ya ki ka ka ka ka kaが、素敵です。

 予告編で観られるジャッキーの座頭市のモノマネで分かるように、当時は香港で日本の時代劇が流行っていて「子連れ狼(クレイジーモンキー 笑拳のラストシーン参照)」なんかも人気だったらしいです。

 以前、オリジナルを観る機会があったんですが、このシーンは「ボッボボ」「パチンパチン」みたいなカンフー音だけだった気がします。

 ちなみに、初めて「カンフー音」を聞いたのは「スネーキーモンキー 蛇拳」でした。
幸いにも、自分は製作の順番どおり「酔拳」の方が後だったのです。

 なんと、オリジナルはシネスコだったんですね! 

 それをスタンダードで見せるために、
スコープを外して歪曲したままオンエアしていたのでした。

 だからジャッキー映画のオープニングは身体が伸びている印象がついてしまった・・・。
しかもパーフォレーション横のサウンドトラックの読み込みもちょっと違うらしく、音にも影響が出ています(スピードによるものか、音程が違う)。
 この時代の後付は、変な音楽だけじゃないんです。

 そして「少林寺木人拳
一重まぶたのジャッキーも新鮮ですが、この主題歌も「ミラクル ガイ」しか思い浮かびません。
話すことができない主人公の名前が「だんまり」で、師匠から「お前は××か」と差別用語もバッチリ。
吹き替えも、ある意味で大変だったのではないでしょうか。

 小学生の頃、学校の廊下で木人拳ごっこが流行りました。
しかし、主人公であるジャッキー役をやりたがる者はいません。
自由行動をする意志のある木人(同級生)相手ですから、抜けられる訳がないです。
木人役は「奇跡を起こせ~」とラクルガイを口ずさみ攻撃し続け、
ジャッキー役は好転する曲をバックに通過不能で一向に進めず、悲惨のままです。

今となっては、楽しい思い出ですね。

あ、そうそう。
大人になって見たら蛇拳酔拳の敵役「黄正利(ウォン・チェンリー Hwang Jang Lee)」師の偉大さが分かりました。
蹴技が凄いのなんの。
経歴を調べたら、韓国生まれ(チェンリーが「まさとし」と読めることなどから、日本の大阪説もあり)の跆拳道(テコンドー)使い。
韓国の軍隊では跆拳道の鬼教官だったとのこと。
生まれるのが遅ければ、オリンピックに出られる人だったに違いありません。

 「シャイニングウイザード」的な攻撃はスローで見せることが多いようですが、まったくアラさがなくきちんと技が決まっており、華やかで、同師のレベルが非常に高いことを物語っていますよね。
 難易度の高い美技を惜しげもなく大量露出した、「黄正利」師こそ、銀幕のグレイテスト・キッカーでしょう。

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2008年4月16日、海南省三亜市での聖火リレーに参加する予定の俳優、ジャッキー・チェンが「わたしが走る時には誰も邪魔させない」と発言した。新浪網の報道。

先日、ヨーロッパや北米で行われた聖火リレーが妨害行為を受けたことを受けて、ジャッキーは「わたしから聖火トーチを奪おうとする者が現れたら、その人はカンフーのすごさを思い知ることになる。願わくば、誰もわたしに近づかないでもらいたい」と語った。また、「聖火リレーを妨害しようとする者の多数は、ただ注目を浴びたいだけだと思う。世界のニュースになりたいという目的以外、特に理由はないのではないか」とも話した。

祖国で開催される初のオリンピックに感慨無量だというジャッキーは「オリンピックは中国文化を世界に伝える絶好の機会。わたしたちは完璧とは言えないが、少なくともよい方向へ一歩ずつ発展している。この機会に中国も世界の国々から学び、また世界の人々にもわたしたちの姿を紹介したい。」と、五輪への熱い思いを語った。(翻訳・編集/愛玉)