<ビール出荷量>値上げ響き大幅減 第3のビールだけ増える


5月15日19時52分配信 毎日新聞

 ビール主要5社は15日、4月のビール類(ビール、発泡酒第3のビール)の出荷量(課税ベース)を発表した。値上げの影響でビールは前年同月比11.3%減の1940万ケース(1ケース=大瓶20本換算)と大幅に落ち込み、発泡酒も1001万ケースで同2.5%減だった。しかし、ビールや発泡酒より安い第3のビールは同9.3%増の868万ケースと大きく伸び、消費者の生活防衛色が色濃く出た。

 原材料高で各社が値上げに踏み切り、サントリーの缶入りを除くすべてのビール類が4月までに上がった。

 3月に値上げしたアサヒビールの4月のビール出荷量は同6.7%減。ただ、第3のビールは3月に新商品を発売した効果もあり、同12.9%増えた。

 ビールメーカーの中で2月にいち早く値上げしたキリンビールは、発泡酒第3のビールともに出荷量が増加。一方、缶入り製品の値上げを9月まで先送りしているサントリーは、第3のビールの出荷量が同52.0%増と急伸した。【望月麻紀】