事故米 福徳長


9月12日12時34分配信 毎日新聞

 三笠フーズによる事故米の転売問題で、酒造会社「福徳長酒類」(東京都中央区)の持ち株会社オエノンホールディングス」(同)は12日、原料に問題の米が含まれていたとして、芋焼酎6商品計約8万本の自主回収を始めたと発表した。

 6商品は6月上旬以降、
全国のスーパーなどに出荷した
「本格芋焼酎 さつま美人」の「黒麹25度」1.8リットル、
「白麹25度」720ミリリットル、
「黄金千貫25度」720ミリリットル(いずれも瓶)と
「本格芋焼酎 黒久宝25度」の3商品
(紙パック1.8リットル、同900ミリリットル、瓶900ミリリットル)

 健康被害の報告はない。

 6商品は西酒造(鹿児島県)と自社生産の原酒をブレンドして製造しており、西酒造側は9日、事故米の混入を否定したが、11日「混入の疑いがある」と連絡してきたという。福徳長酒類の酒井憲之社長は、都内で開いた会見で「消費者にご迷惑をおかけしました」と謝罪する一方「(事故米は)国が海外から買ったもの。管理を徹底すべきで憤りを感じる」と述べた。回収に伴う損失は約2億円。問い合わせはフリーダイヤル(0120・621・560)。

 この問題は、三笠フーズが殺虫剤「アセタミプリド」などに汚染された事故米を約12社に転売。西酒造は、この転売先の一つである仲介業者から米を購入した。西酒造も自社生産の芋焼酎「薩摩宝山」の自主回収を進めており、西酒造から原酒を購入したアサヒビールも焼酎「かのか」など9商品を自主回収している。【林哲平】