ビール風味飲料 アサヒも参入

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7月24日8時16分配信 フジサンケイ ビジネスアイ

 アルコール分が一切ない「ビール風味飲料」が花盛りだ。キリンビールが4月に発売した「フリー」が、飲みたくても飲めないドライバーや、妊婦などの需要を取り込み一大市場を形成。これを受け、アサヒビールが9月に商品投入を決めたほか、サッポロビールも今秋に投入する方向で調整し、サントリーも参入の機会をうかがう。ビール各社の商品が出そろうことで市場が活性化するのは確実。ビール類のシェア争いでしのぎを削る各社の顧客争奪戦が、ビール風味飲料にも飛び火しそうだ。


 ビール風味飲料のアルコール度数は0.00%で、麦汁に炭酸を加えるなどの製法でビールに似た味を実現しているのが特徴だ。ノンアルコール飲料は、従来も各社から発売されてきたが、アルコール分が0.1~0.5%含まれるため、飲酒できない運転手らの警戒感がぬぐえず、各社の販売も縮小していた。

 そこでキリンが4月に発売したのが「フリー」。アルコールゼロの先駆けで「これなら安心して飲める」と運転手や妊婦などに好評で、増産に踏み切るほどの人気を博している。キリンの好調ぶりを受け、アサヒも9月から同様設計の「ポイントゼロ」を発売。実勢価格は148円前後で、初年度に40万ケース(1ケースは大瓶20本換算)の販売を目指す。またサッポロとサントリーも投入の検討に入っており新市場を巡る競争が激化しそうだ。


 ■定番化へリピーター拡大カギ

 「こんなに需要があると思わなかった」-。キリンの松沢幸一社長は「フリー」の好調ぶりにこう相好を崩す。フリーは発売当初、年間63万ケース(1ケースは大瓶20本換算)の販売を計画していたが、5月下旬までに計画分を完売。あまりの人気ぶりに一時、店頭で品薄が続いたほどだ。これに伴い、キリンは国内2工場の生産能力を増強し、販売計画も当初比2.5倍の160万ケースに上方修正。こうしたキリンの好調ぶりを受けて、他社も追随を決めたというわけだ。

 ビール風味飲料の価格は148円前後と、通常の清涼飲料より高く、採算上も魅力的としている。ただ、サントリー酒類の相場康則社長は「今後の市場の見極めが大事」と指摘する。

 というのも、過去のブームの経験則があるためだ。アルコール1%未満のビール風味飲料市場は、2002年の道路交通法改正を機に各社が新商品を投入し、一気に拡大。しかし、味の問題に加え、若干のアルコールが含まれていることが敬遠され、次第に市場は縮小傾向にあった。

 もっとも、キリンのフリーはアルコール分ゼロの特徴を強く訴求することで、飲めない人が宴会の乾杯に使うなどの幅広い飲用需要を取り込みつつあるという。各社の新商品投入で市場活性化は確実だが、ブームを定着させるには業務・家庭用を問わず、新規需要を取り込みながら、リピーターを増やせるかにかかっている。(今井裕治)

個人の意見

 キリンのフリーは確かに評判がいいですね~。
昔はバービカンくらいしか無かったんですけれどね~。