ブラックバス駆除に「卵の日干し」作戦

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2010年5月30日19時42分 読売新聞

 福島県三春町の三春ダムで、特定外来生物ブラックバスオオクチバス)の新たな駆除の取り組みが行われている。

 水位を段階的に下げることで、バスが浅瀬に産み付ける卵を繰り返し干し上げるというもので、人手も費用もかからず、在来種への影響もない駆除法として注目される。

 ブラックバスは、在来の小魚を食い荒らし、生態系を乱す厄介ものとして、全国の湖沼や河川で駆除の試みが行われている。三春ダムでも、1998年の調査で、外来魚は7%だったが、2004年には52%にまで急増した。

 三春ダム管理所は、2007年から駆除方法の検討を開始。ブラックバスが産卵期を迎える5~6月が、ダムの放水期と重なることに着目した。

 バスは水深1・5メートルより浅い場所を好んで産卵床を作る。そこで、これまでは約20日間の放水期に一定量を常時放水していたのを、1・5メートル以上水位を下げたところでいったん放水を停止。卵が干上がった状態で数日間おき、さらにバスが浅瀬に卵を産み付けるのを見計らって再び水位を下げることで、繰り返し卵を駆除するという作戦だ。

 ギンブナなどの在来種は、ブラックバスより深い場所で産卵するうえ、繁殖時期も異なるので、影響はほとんどないという。

 同管理所が効果を調べたところ、従来通りに放水した07年には、干上がった産卵床は40か所だったが、作戦を実行した08年には78か所、09年は90か所に増えた。

 産卵床1か所で平均3・4匹が成魚になることから、09年には300匹以上を駆除した計算だ。今年は6月8日までに計4回、水位を下げる。

 外来魚の駆除を研究するダム水源地環境整備センター(東京都)の大杉奉功(とものり)上席主任研究員は「他のダムでも簡単にできるのがメリット。データを積み重ねれば、有効な駆除法として確立できる」と期待する。
(2010年5月30日19時42分 読売新聞)

個人の意見

>ギンブナなどの在来種は、ブラックバスより深い場所で産卵するうえ、繁殖時期も異なるので、影響はほとんどないという。


 乗っ込み狙いって、深場を狙う釣りでしたっけ。