社屋全壊でも新酒完成 気仙沼



毎日新聞 3月30日(水)10時43分配信

イメージ 1

完成したばかりの新酒をチェックする菅原さん=気仙沼市魚町2の男山本店で2011年3月28日午後4時59分、茶谷亮撮影(毎日新聞)
イメージ 2


 宮城県気仙沼港近くに本社を構えていた酒造会社「男山本店」が、東日本大震災から停止していた新酒の仕込みを再開し、初めての日本酒が完成した。社屋が全壊し、電気や水道も通じないまま再開にこぎつけた。避難所生活を送る社員もいる中、震災後に完成した日本酒に、同社は「気仙沼の復興のきっかけになってほしい」と期待を込めている。


 同社は大正元(1912)年創業。県産米を使った「伏見男山」などの日本酒で知られている。

 沿岸部にある本社事務所は津波で全壊。濁流は高台にある醸造所にも迫ったが、数メートル手前で止まり、昨秋から仕込みを続けてきた、「もろみ」のタンクも無事だった。

 しかし、自宅が全壊したり家族が犠牲になった社員も多い。社長の菅原昭彦さん(49)は今春の再開をあきらめかけた。しかし、多くの被災者から「地場産業気仙沼を元気にしてほしい」という声が寄せられ、22日に仕込みを再開した。

 電気や水道、ガスも不通のままだが、井戸水でタンクを冷やし、発電機で機械を動かしてもろみを搾った。1升瓶320本分の新酒が完成し、28日にようやく瓶詰めを終えた。

 残った酒かすで甘酒を作り、避難所でふるまって、古里の味で体を温めてもらおうとも考えている。菅原さんは「自分たちの仕事をすることが復興につながる」と話す。ただ、震災後に完成した酒はしばらく保管するつもりだ。「いつになるか分からない。街が元気になった時、みんなで祝杯を上げたい」【茶谷亮】

個人の意見


>酒蔵のタンクには約1500リットルのもろみを仕込んだばかりだったが、停電の影響で温度管理に必要な冷却機が稼働しない。

>一時はもろみの廃棄も覚悟した。だが、タンクに耳をあてると発酵して気泡がはじける「プシュップシュッ」という音。音は日ごとに力強くなった。「津波に負けず、よく生きていてくれた。このもろみは気仙沼の復興を願う自分たちの希望そのもの」との思いがこみ上げた。「これだけは絶対、酒にしてみせる」

杜氏(とうじ)らは車や酒蔵に泊まり込み、タンクに氷袋を巻いて発酵を見守った。菅原さんは知り合いの建設会社や電気工事業者など地域の協力を取り付け、トラックや発電機を調達、新酒の搾り出し作業に備えた。

 との記述があり、強い気持ちのこもった日本酒であることがうかがえる。


 ちなみに自分が知っていたのは、下記の蔵元様でした。
男山株式会社
北海道旭川市永山2条7丁目
TEL 0166-48-1931 FAX 0166-48-1910

 Wikipedia:ウィキペディア参照抜粋
男山株式会社(おとこやま)は北海道旭川市の酒造メーカー。北の灘として知られる旭川を代表する酒造メーカーで、知名度は群を抜いて高い。全国各地に「男山」を名乗る酒は数多いが、旭川の「男山」が本家である。