富士山世界文化遺産登録 年度内に清掃実施


毎日新聞 2月8日(水)13時7分配信
 富士河口湖町は7日、富士山世界文化遺産登録に向けて地元の問題と将来像を話し合う「明日の富士五湖創造会議」の本栖湖精進湖、西湖、河口湖の作業部会の概要をまとめた。河口湖では観光用ボートの廃船処理を求める意見が多く、町は20日の臨時町議会で廃船、廃桟橋の撤去などの予算を議決し、今年度内に湖の清掃を実施する。
 同会議は昨年2月に第1回を開催したが、世界文化遺産登録に向けて、湖のボート業者の桟橋の長さが違法状態との問題が発覚した。また、昨年4月に河川法の河川敷地占用許可準則が改正され、公共性・公益性のある者に限定されていた占用が「地域の合意」と「魅力あるまちづくり」につながることを条件に民間事業者にも認められた。
 これを受け、町は1月に町内4湖でボート業などの観光業者、漁協、地元区長らが出席して作業部会に着手していた。
 4湖のうち最大で開発が進んでいる河口湖では、各地区で廃船対策の必要性が指摘された。東岸(船津、浅川)地区では、準則改正によって各種の基準を厳しくし、使い勝手を悪くしないでほしい▽桟橋の形式(屋根付き、デッキタイプ)も検討してほしい--など、観光業との折り合いを求める声が出た。
 「奥河口湖」地域として湖岸では最も自然が残る西岸(長浜)地区では、地元が計画している親水公園構想を進め、登録による観光客増加対策の必要性が指摘された。北岸(大石・河口)地区、南岸(小立、勝山)地区では廃船を中心とした清掃活動に廃桟橋、流木も対象に実施してほしいとの要望が相次いだ。
 一方、本栖湖ではゴミや廃船はほとんどなく、現状通り自然を守り、新たな河川法準則を活用する方策を検討する意見が出た。精進湖は風の少ない5湖最小の湖で、従来通りカヌーとヘラブナなどの釣りを守り、開発に配慮していくとした。
 西湖ではキャンプと釣りが中心で、静かさと自然を守るためモーターボートの持ち込みの規制を続けるとした。同湖では犬を泳がせる事例が目立つことから、湖利用のルール作りの検討も指摘された。
 山中湖村は作業部会の日程を県と協議している。同湖は昨年12月に3日間の清掃を実施し、廃船約380隻、廃桟橋の鉄くず、流木などを回収している。【小田切敏雄】

2月8日朝刊

個人の意見

精進湖は風の少ない5湖最小の湖で、従来通りカヌーとヘラブナなどの釣りを守り、開発に配慮していくとした。

 毎年放流しているヘラブナを、大切な観光資源として考えている証ですね~。
自然を第一に、守るべきことは厳守するから、釣りだけはさせて欲しいな。