大会釣果の放射性物質濃度を計測


河北新報 6月4日(月)6時10分配信

 福島第1原発事故で今も多くの住民が避難している福島県川内村を活性化しようと、首都圏などの釣り愛好者が2、3の両日、村内の川で釣りのイベントを開いた。原発事故後、村内で公式に釣りが行われるのは初めて。釣った魚は放射性物質の濃度を測り、汚染状況の把握に役立てた。
 東京や埼玉県、宮城県などから32人が参加した。3日早朝、数人ずつに分かれて村内の河川に散らばり、昼までにイワナとヤマメ、ニジマスを計100匹近く釣った。40センチ級の大物も上がった。稚魚の姿も数多く見られ、順調に自然繁殖している様子を確認した。
 魚は釣った場所別に放射性物質の濃度を測定。1キログラム当たりの放射性セシウムが最も高いのは富岡川のヤマメで1040ベクレル。最低は木戸川上流のイワナ・ヤマメ(混合)で198ベクレルだった。
 川内村原発事故後、住民約3000人が一時、ほとんど避難した。村中心部の放射線量は毎時0.2マイクロシーベルト前後と比較的低く、村は帰還を呼び掛けるが、戻ったのは600~700人という。村内の川は、漁業権を持つ木戸川漁協(福島県楢葉町)が入漁券の販売を中止し、釣りができなくなっていた。
 イベントは、事故前から村をよく訪れていた埼玉県加須市の団体職員渡辺政成さん(66)らが、釣りを通じて村に人を呼び込み、生活環境の安全性のPRや復興につなげようと、漁協や村商工会の協力を得て実現。広く参加を呼び掛けた。
 2日は交流会を開き、遠藤雄幸村長ら村民も参加した。遠藤村長は「村に遊びに来ても大丈夫、と村外の人に言ってもらえるのは大変うれしい」と歓迎した。
 渡辺さんらは「福島県で釣りを楽しむ会」を結成。今後も川内村などで釣りのイベントを開き、原発事故の風評被害に悩む地域を支援していく。

個人の意見

>村内の川で釣りのイベントを開いた。
>釣った魚は放射性物質の濃度を測り、汚染状況の把握に役立てた。
>魚は釣った場所別に放射性物質の濃度を測定。
>1キログラム当たりの放射性セシウムが最も高いのは富岡川のヤマメで1040ベクレル。
>最低は木戸川上流のイワナ・ヤマメ(混合)で198ベクレルだった。

 言葉を選ばなくてはいけないことですし、軽々にはコメントできませんが、釣りイベントで行われる作業として考えたら複雑な心境です。