千葉県柏市の映画館再生


産経新聞 1月13日(日)7時55分配信

 映画雑誌「キネマ旬報」を発行するキネマ旬報社(東京都港区)が2月、映画館の運営に乗り出す。同誌主催の映画賞の受賞作の上映や観客の生活スタイルに合わせた編成などで、新作中心のシネマコンプレックス(複合映画館)とは異なる映画の楽しみ方を提供。シネコン以外の劇場の活路を模索する試みともなりそうだ。


 映画館は、千葉県柏市の「TKPシアター柏 supported by KINEJUN」で、2月2日にオープンする。貸会議室大手のティーケーピー(TKP)と業務提携し、昨年3月に閉館した「柏ステーションシアター」を模様替え。最大160席、3スクリーンで、ロビーの壁には書棚が並び、出版社による映画館らしい装いになる。

 オープン時の目玉は、今月11日に発表された平成24年の「キネマ旬報ベスト・テン」作品の特集上映。2月16日からは、若尾文子さん(79)主演で昭和36年公開の「女は二度生まれる」(川島雄三監督)なども上映される。柏駅ビル内という立地のよさを生かし、曜日や時間帯別の編成にも取り組む。

 キネマ旬報社の清水勝之社長(42)は「週末や早朝会員といったスポーツジムのような活用法を考えている。映画人口を増やすため、子供だけで見られる時間帯が作れないかも検討している」と話す。日本映画製作者連盟によると、全国のスクリーン数は平成23年末時点で3339だが、シネコンの台頭やデジタルシネマへの投資負担などから、24年は既存のミニシアターや名画座が約50スクリーン減った。

 清水社長は「アート系作品を劇場で見る機会が減っており、新作旧作を問わずに多様な視聴機会に貢献したい。ミニシアター文化を守る意味でも劇場運営に携わりたかった」と、映画文化の担い手としての役割を話している。(市川雄二)
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千葉の映画館再生 県出身の社長がタッグ


[2013年01月12日 14:53]



 【東京支社】客足減で営業を中止していた千葉県柏市の映画館が2月2日、装い新たに“こだわりのシアター”としてオープンする。遊休不動産の利活用を得意とするベンチャー企業がハード(施設)を整え、シネマ界の生き字引的な老舗企業がソフト(映画)を提供。業界注目の試みを仕掛けるのは、いずれも大分県出身の若手経営者2人だ。

「いずれは全国展開」

 映画館は「TKPシアター柏 supported by KINEJUN」(柏市末広町)。興行主体のシネコン(複合映画館)とは一線を画し、ファンが「何度も見たい」と願う新・旧作を特別編成。観客のあらゆる年代や生活スタイルに合わせ、それぞれのニーズに沿った作品を曜日、時間帯別に上映する。
 貸し会議室業などで注目を集める企業「ティーケーピー」(東京)が劇場運営を担う。社長は大分市出身の河野貴輝さん(40)で、映画館などの娯楽施設を再活用するのは初めて。「今までの形にとらわれず、機動力のある映画館にすれば客は来る」と思い立った。
 一方、作品を編成・上映するのは、佐伯市出身の清水勝之さん(42)が社長を務める映画関連出版社「キネマ旬報社」(東京)。さまざまなファン層の好みや傾向をデータ分析し、配給会社主導のシネコンとは異なる「セレクトショップ的な映画館」を目指す。

 県出身オーナーのタッグ結成が決まったのは昨年6月。他の県出身者たちと一緒に回ったゴルフ場(首都圏)で意気投合、トントン拍子に話がまとまった。
 三つのスクリーンに客席は計444。オープン後は、まずは伝統ある「キネマ旬報ベスト・テン」に選ばれた2012年作品を一挙上映する。
 2人は「TKPシアター柏をモデルケースとして成功させ、いずれは、全国で閉館が相次ぐミニシアターや単館系の映画館を再生できれば」と話している。






2013.01.04


株式会社キネマ旬報社(東京都港区、清水勝之社長)の子会社で映画・映像コンテンツのデジタルディストリビューション事業を手掛ける株式会社キネマ旬報DD(東京都港区、四方田浩一代表)は、新しい映画館「TKPシアター柏 supported by KINEJUN」(千葉県柏市)を2月2日にオープンする。
同館では、現在の映画興行では主流となっているシネマコンプレックス(複合映画館)での上映作品・上映方法とは異なるかたちで、新作・旧作を問わず、映画を愛する利用客に多様な作品を編成・上映していく。
封切り新作によらず、その時々で利用客が観たいと思う作品を提供することで、利用客の映画鑑賞欲求を喚起するような作品編成を目指すという。

オープン時の特集企画では、1月に発表となる2012年「キネマ旬報ベスト・テン」作品の一挙上映を予定。2012年に見逃した作品、また、もう一度観たい作品を劇場で楽しめるとしている。
なお、2月16日~22日は「特集上映・女優 若尾文子 ~名匠に愛された<大映映画>伝説のヒロイン~」を予定。映画会社大映の看板女優を経て、今なお現役で活躍する女優・若尾文子氏が、初の公式本「女優 若尾文子」(好評発売中・キネマ旬報社刊)で自身が選んだベスト11作品の中から、7作品を上映する。16日には「若尾文子トークショー」も開催予定。
なお同館では、あらゆる年代、生活スタイルの利用客に映画を提供できるよう、曜日や時間帯別の編成にも積極的に取り組むとしている。
「TKPシアター柏 supported by KINEJUN」の所在地は千葉県柏市末広町1-1(柏駅西口 柏高島屋ステーションモールS館隣り)。スクリーン数は3(160席/148席/136席、すべてデジタル映写機対応)。オープン日は2013年2月2日。

日時: 2013年01月04日 11:40



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個人の意見

 あの場所に、映画館が帰ってくる。