純米酒に醸造アルコール「富久娘酒造」


毎日新聞 11月11日(月)21時54分配信

 神戸市灘区の酒造会社「富久娘酒造」は11日、純米酒などの「特定名称酒」に醸造アルコールを使用するなどの不適切表示があったことを明らかにした。規格外の米を使用した本醸造酒吟醸酒もあったといい、対象は38銘柄で、期間や出荷数は調査中。同社は今年10月以前の製造分を自主回収する。

 同社によると、醸造アルコールは現場の担当者が品質を一定にするため、純米酒に混ぜることがあった。本醸造酒などには酒米の一部に農林水産省の規格外の加工用米を使用。こうじを作る際、誤って混ぜていたという。

 同社は今年1~10月、特定名称酒を一升瓶換算で約25万本製造している。小島久佳社長は「偽装するつもりはなかった。会社として管理不足だった。お客さまの信頼を裏切り、大変申し訳ない気持ちでいっぱいだ。二度と起きないようにしたい」としている。

 問い合わせは同社(0120・621・560、平日午前9時~午後5時)。【石川貴教】

個人の意見

 昨夜、フジテレビの深夜ニュースでアナウンサーの背後に表示された文字情報だけでしたが、このニュースを知りました。

 日本酒の主力と言われている三増(サンゾー)を含めた普通酒を、古くから「経済酒」と呼びますが、なかなかのネーミングです。
ある年齢層で「酔えばいいんだから、何でも安いのねえか」と時代錯誤の致酔飲料として求める風潮があり、それも日本酒文化を貶めた嫌いがあります。
 清酒と思えない値段で売られている「激安店のパック酒」に違和感を覚える人は少ないようですが、デフレの影で誰かが泣いているか、泣くのが嫌だから価格調整のために悪さをしているものです。

 学生時代読んでいた「夏子の酒」という漫画における「桃娘」は「富久娘酒造」を暗に指しているんだろうなぁと思っていましたが、まさか漫画より悪いことをするとは思いませんでした。