清酒を濃縮する新技術を開発


北國新聞社 1月10日(金)1時57分配信


 石川県工業試験場と石川県立大、明和工業金沢市)は清酒を濃縮する新技術を開発した。清酒をゆっくり冷却し水分だけを凍らせて取り除くことで、味や香りは損なわず、通常約15%のアルコール度数を22%以上にできる。商品の多様化を目指す地元の酒蔵が導入しやすいように、小型、安価な装置の実用化にめどが立ち、9日までに特許出願した。

 容器に入れた清酒をかき混ぜながらエタノールを主とした冷媒に漬け、徐々に冷やすと清酒内の水が凍結する。うま味成分のアミノ酸有機酸、香気成分も同時に濃縮され、濃厚な風味となる。濃縮した清酒は果実酒などにも向くという。県立大食品科学科の宮脇長人教授が濃縮条件の確立に協力した。

 新技術はジュースなどにも応用できる。飲料向けに既に実用化されている濃縮法は高価な大型装置が必要だった。県工試は「清酒の消費量が低迷する中、地場酒造メーカーの需要拡大を支援したい」(化学食品部)としている。


最終更新:1月10日(金)1時57分


個人の意見

>水分だけを凍らせて取り除く

>通常約15%のアルコール度数を22%以上にできる
>うま味成分のアミノ酸有機酸、香気成分も同時に濃縮され、濃厚な風味

 蒸留ではなくて、真逆の凍結による方法に期待。