マルキユーM-1CUP全国へら鮒釣り選手権 関東地区 隼人大池

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 通過した何人か、Vデータを教わることができましたので、徐々に公開していきま~す。

総合1位
内島康之 氏 21・6kg(約24枚)
釣り場 隼人大池 旧池(釣り座A90)
サオ=10尺
釣り方=段差の底釣り→サオ11尺タナ1・1m浅ダナセット

(浅ダナ時)
サオ=11尺
ミチイト=0・7号
ハリス=上0・5号 下0・35号 上7cm 下40~45cm
ハリ=上6号、下2号
ウキ=旭舟 拓1番PC
バラケエサ=『粒戦』200㏄+『とろスイミー』50㏄+『セットガン』100㏄+『パワーX』100㏄+水300㏄+『セット専用バラケ』で調整。
調整用で『粒戦』100㏄+水50㏄も使用。
クワセエサ=感嘆(1袋に『さなぎ粉』30㏄を混ぜたもの)13㏄+水10㏄
『力玉』または『力玉大粒』(『さなぎ粉』漬)

注意点
 かなりの食い渋り状態だったので、基本的なバラケを持たせての釣り方だとアタリが出にくいと考えてPCムクのウキを使用した。
ほとんど「バラケのナジミ幅を出さない」浅ナジミの釣りを選択しました。
 バラケは上記基本エサを小分けにして『セット専用バラケ』を加えて、ヤワボソタッチに調整して使用。
 ほとんどバラケを持たせない釣り方ですが、継時変化で若干の粘りが出てくると反応が悪くなるので、そのような時は基本エサを足したり水に溶いた粒戦を加えたりしました。
 基本的には、あまり待たずにテンポよくエサ打ちをすることを心がけて、下ハリスのクワセエサを煽っているような「小さなサワリ」が出ている時には少し待つようにしました。
 このサワリが出ている時はアタリが出る確率が高いので、その動きがいかに多く出せるかがポイントだったように思います。
 ハリスは「やや長め」の方が、サワリ&アタリが多く、結果的に良型が多かったように思います。


Lブロック 1位通過
太田武敏氏 13・8kg

タックル
釣り方=段差の底釣り
サオ=16尺
ミチイト=0・8号
ハリス=上0・5号10cm 下0・4号50cm
ハリ=上鬼掛へら極ヤラズ8号、下鬼掛へらストロングストレート3号
ウキ=カヤウキ。ボディー15㎝、パイプトップ全長36㎝
バラケエサ=粒戦、ペレ道各1、水2、段底、底バラ各2、細粒を少々
クワセエサ=力玉ハード半分にカットしたもの

Oブロック 2位通過
伊藤泡舟氏 9・6kg

 朝からいろいろやりましたが、午後1時15分まで5枚で、グループ3~4位でした🐟
最後の1時間、サオ11尺タナ1・2mの感嘆セットで、6枚釣れました。

伊藤泡舟氏の大会レポート

●試釣
『マルキユーM-1カップ全国へら鮒釣り選手権大会』の三和新池予選に落ちてから、私は5回試釣へ行きました。
いつ行っても、朝8時半~9時くらいまでは「段底」しか当たっておらず、それに3~5枚ぐらいしか釣れていませんでした。
私は段底をしないので、長ザオの深宙や浅ダナセット、短竿1mセット、チョウチンセット等をしましたが、この釣りではアタリすらありませんでした。
試釣の流れとしては、午前9時くらいから少しアタリが出てきて、午前10時半くらいまでに釣果は3枚ぐらい。昼からは短竿チョウチン、浅ダナであっても、バラケエサやタナが合えば10枚ぐらい釣れるのだが、これも実は日並みでバラケエサやタナが合わないと、まったくウキは動かない状況だったのです。
以上のことを踏まえて、大会当日は「旧池なら15尺1・3m感嘆セットで入り、昼から8尺1m感嘆セット」 「新池で、桟橋ならば11尺チョウチン感嘆セット~8尺1m感嘆セット。 新池の岸打ち(外周)なら17尺深めの両グルテン~8尺チョウチンの感嘆セット、または8尺1m感嘆セット」という策で予定しました。
新池の岸打ち(外周)だけ、なぜ“両グルテン”の釣りを視野においたのかというと、恐らく“釣れないであろう”朝から、一生懸命に感嘆セットで釣っていくとコンセントレーションの維持として長くは続かず、次第に不安で集中力が欠落していくと思ったからです。
そこであえて午前9時くらいまでは力まず“捨て時間”と開き直り、間違えて2、3枚大きい魚が釣れたらラッキーぐらいの気持ちでいこうと割り切りました。
●大会当日
抽選で引いた釣り座は、新池の岸、そして奥寄りでした。
新池は、新池全域の上位8人までと、その8人を除く各ブロック1位が予選突破とのことでした。
周囲は、やはり事前情報からのセオリーどおりに「段差の底釣り」が多いようでした。
私だけ沖打ちだったもので、少しニヤッとしましたが、世の中あまくはありません。早く釣れたのは下馬評どおり段底だったのです。
私の17尺は午前8時半まで2回アタっただけで、予期していたように1枚も釣れなかったのです。
これは予定通りだと思って、落ち込むことはなく「あ~長竿、楽しかった」ってくらいの気持ちで、ここからスイッチ入れて心機一転、8尺チョウチン感嘆セットで再スタートしました。
ところがモヤモヤするけど、決め手のアタリになりません。
午前9時半になり、サオ8尺1m感嘆セットに切り替えました。するとアタリは単発ながら、前半戦は3枚を釣ることができました。
休憩時間に、同じブロックの釣り人へ釣果をうかがったところ、私と同じ3枚が2人、それ以外は1~0枚という釣況でした。
後半戦は“釣れ始まるであろう”時間へ突入するはずなので、スタートからサオ8尺チョウチン感嘆セット釣りで勝負します。ところが期待したほど、釣況は好転しません。
隣席のF氏が前半戦は段底で釣った1枚でしたが、後半戦は9尺1m力玉セットで、いきなりの入れパクになり、これを見せつけられて思わず、万事休す「もうだめか」と勝負を諦めかけました。しかし、ふと冷静に考えたら、そこまで釣れているなら、F氏はブロックを突き抜けて総合順位で抜けてくれたら、ブロック2位のチャンスがあるのだと気づきました。
このとき私は5枚、時間は午後1時。予選会終了は午後2時半です。最早、F氏の走りは、もう手がつけられません。
次に釣れていた人は、たぶん6~7枚だったと記憶しています。それなら射程範囲に捉えています。こういうとき焦りは禁物です。まず1番釣れている人の釣りを、自分に置き換えるため心を落ち着けて観察しました。
F氏の釣れ方、当たるタイミングやトップの位置を確認しました。
それを踏まえてバラケエサを作り直します。現実を見て、私なりのイメージを持ち、サオ11尺1・3m感嘆セット釣りで、最後の1時間勝負することにしました。下バリは、鬼掛へら喰わせヒネリの2~3号。バラケエサですが、『粒戦』1+『とろスイミー』0・5+『セットガン』2+水2を、5分以上放置してから『セット専用バラケ』1+『段底』1+『バラケマッハ』1。クワセエサは『感嘆』1+水0・7です。
このタナに、魚がいました。
もったいない話ですが0・3号のハリスだったので4~5枚はハリス切れでバラしました。エサ合わせとして、試釣時は『粒戦』水浸しビチャビチャのバラケエサでしかアタリが出なかったのに、大会当日の後半戦は、普通に親指ぐらいの“やや持つかな”くらいのタッチがよかったのです。
そして、ラスト1時間で6枚、合計11枚も釣れて、なんとか2位となり私は予選突破できたのです。
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 今大会は、まるで、針の穴にラクダを通す(プロレスファンには懐かしい表現だが)ような、狭い範囲に正解があったようです(それはタナの違いに関わらず)。

 釣れないではなく、釣っている人がいる以上、その釣り方が見つけられた人の実力が表れたということだと思います。

 主催社は初めからポイント差が生じることを想定して、ブロックでイイ釣りをした人(実力者)が進出できるルール制定をされていたようです。

 競技会、いやヘラブナ釣りには、そういう釣況もあると言うことを理解しておくべきだと感じました。