川魚漁獲量10年で半減 カワウ捕食や環境悪化原因


11/17(金) 11:00配信



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 兵庫県内の主な河川で水揚げされるアユなどの漁獲量が、2005年から15年の10年で、417トンから185トンに半減していることが16日、県への取材で分かった。20年では4分の1以下に激減しており、魚を捕食するカワウの影響や河川環境の変化、釣り客の減少などが要因とみられる。各漁業協同組合は魚の放流やカワウの駆除を続けているが、減少傾向に歯止めはかかっていない。


 県西部の揖保川加古川、北部の円山川、東部の武庫川など、漁協がある13河川の漁獲量を県水産課がまとめた。

 同課によると、1960年に732トンだった漁獲量は、85年にピークの1088トンまで増加。その後、減少傾向となり、95年811トン、05年417トン、15年185トン-と落ち込みが続く。

 河川別では、加古川が87トン(05年)から7トン(15年)と10分の1以下に。揖保川では174トンから103トン、千種川では67トンから33トン、円山川では30トンから9トン-など、ほとんどの河川の漁獲量が大きく減っている。

 漁獲量は、各漁協が組合員や釣り客の釣果などをまとめて県に報告している。魚種別の調査は行っていないが、アユが最も多く、アマゴ、フナ、モクズガニ、ウナギなどが含まれているという。

 県や漁協などによると、減少の要因は複数ある。最近では川の魚を食べるカワウによる被害が多発。繁殖力が高く、1日1羽あたり500グラムも食べるといい、年間被害額は3億円以上と推計される。河川改修などによる魚の生息環境悪化も大きいという。

 また、かつては川漁師と呼ばれ、川の魚などを取って生計を立てる人がいたが、多くが姿を消した。さらに、アユ釣りなどの遊漁券販売額は、99年の2億4千万円をピークに減り、13年には9千万円。魚を取る人そのものも減っている。

 16年以降のデータは集計中だが、今年も但馬地域の川で、アユが近年まれに見る不漁に陥るなど、各地で漁獲量が少ない状況は続いている。県水産課は「危機感を持っている。漁協と連携し対策したい」とする。(上田勇紀)

個人の意見

>アユが最も多く、アマゴ、フナ、モクズガニ、ウナギなどが含まれている

 カワウの食害に関して、結構ヘラブナは深刻な状況なのだが・・・。