釣り楽しんだ井伏鱒二 千葉との関わり冊子に 八街の市原さん


7/24(火) 10:26配信

千葉日報オンライン
イメージ 1

 作家の井伏鱒二(1898~1993年)が今年で生誕120周年を迎えたのを記念し、千葉県八街市の市原善衛さん(68)が井伏と千葉の関わりをまとめた冊子「井伏鱒二と房総」(B6判、全36ページ)を発刊した。釣り好きの井伏が千葉で釣りを楽しみ、数々の随筆を残したことを伝えている。

 元成田市職員の市原さんは、さまざまな文学者と房総とのゆかりを調べている研究家。井伏については約30年前から調べてきたが、生誕120周年の節目を機に冊子にまとめようと、昨年冬から本格的に調査・執筆した。

 井伏は昭和30年代、いすみ市の大原や香取市の佐原に釣りざおを担いで訪れていた。同書では、大原で井伏が旅館「翠松園」に宿泊していたことや、井伏の書斎「尊魚庵」が東京から大原に移築されていたこと、佐原では旅館「メリーハウス」に泊まってフナ釣りを楽しんだことなどを紹介している。

 いずれも解体されている翠松園とメリーハウスは、往時の外観を伝える写真を掲載。写真の所有者を探し、提供を受けた。市原さんが約30年前に研究のために井伏と直接交わした手紙も紹介している。

 市原さんは「井伏と千葉の関係は地元の人にもあまり知られていない」と指摘。「偉大な作家が千葉を舞台に作品を書いたことを知ってもらい、作品に興味を持ってもらえれば」と話している。

 150冊作成し、国会図書館や県内の各図書館に寄贈した。問い合わせは市原さん(電話)090(4122)8631。

個人の意見

>佐原では旅館「メリーハウス」に泊まってフナ釣りを楽しんだことなどを紹介している。

 フナ釣りの研究資料として興味があるので、県内の図書館(市立本館)へ行くつもりだ。