養殖魚ほろ酔いでブランド化 酒かす餌に山口県が開発目指す


3/3(日) 19:06配信



 山口県は、栄養豊富な酒かすを混ぜた餌で育てる養殖魚「やまぐちほろ酔いシリーズ」の開発に取り組む。人気が高い県産日本酒の出荷量増加に伴う副産物を活用する狙いがあり、県は「全国的に有名な地酒のブランド力も生かし、養殖業の振興を図りたい」として、新年度予算案に事業費300万円を計上した。【松田栄二郎】

 県水産振興課によると、養殖は経費に占める餌代の割合が高く、通常約7割に上る。一方、県酒造組合が集計した2017酒造年度(17年7月~昨年6月)の出荷量は8116キロリットル(前年度比11%増)と11年連続で増加しており、大量に出る酒かすの処理費用が課題となっている。
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 酒かすはたんぱく質やビタミン、食物繊維などが豊富で、同課は県内の酒造会社から酒かすを安く購入して餌に使えば、酒かすの有効利用と養殖コスト削減の一石二鳥につながると期待を寄せる。

 既に福井県小浜市が酒かすを餌に混ぜた養殖サバを「よっぱらいサバ」として出荷し、好評を得ている先行事例があり、県の担当者は「生臭みを抑え、脂の乗りも良くなるのではないか」と話す。

 開発事業では、県沿岸の定置網や巻き網で多く取れるサバの幼魚を使う。そのままでは市場価値が低いが、酒かすで育てればブランド養殖魚として売り出せ、漁業者の収入増が見込めるからだ。

 初年度は長門市の県水産研究センターで幼魚を陸上養殖し、魚粉と酒かすを混ぜたペレット状の餌を与える。実際に食べるかや、成長具合を分析して最適な配合割合を調べ、次年度から海上養殖で実証する。ウマヅラハギやアユの養殖での活用も検討している。

個人の意見

>酒かすはたんぱく質やビタミン、食物繊維などが豊富で、同課は県内の酒造会社から酒かすを安く購入して餌に使えば、酒かすの有効利用と養殖コスト削減の一石二鳥につながると期待を寄せる。

 アイゴ(バリ)を釣るエサとして酒粕は知られているけれど、養殖魚の配合飼料にも使えるのか~。