白身魚の新顔“マレーコッド”ってどんな味? 実際に食べてみた


 水産商社のメイプルフーズ(東京都中央区、戸恒徹司社長)がオーストラリア産「マレーコッド」の国内本格販売に乗り出す。15日、東京都内で生産者、商社、卸売業者らを招き、試食会を開いた。マレーコッドはマレーコッドオーストラリア(本社・豪州)が完全養殖する淡泊な味の白身魚。歯応えがあり生臭さが一切ないことが特徴。
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 マレーコッドは豪州南部のマレー川流域にのみ生息するスズキ目の淡水魚。天然物は過去の乱獲により数が激減、現在は漁獲が禁止されている。同社が生産するマレーコッドは2017年に完全養殖を実現。出生から出荷までのトレーサビリティーが完全に確立されている。サイズは1尾1・5~2キロ、出荷するまで約2年かかる。

 豪州ではメジャーな魚であり、豪州全土の高級料理店、魚問屋で扱われる。その他、英国でミシュラン3ツ星を獲ったレストランなどでも使用され、高い評価を得ている。
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淡水魚なのに臭くない!

 試食会にはマレーコッドの刺身、カルパッチョの他、グリーンピースのソースと合わせたロースト、フィッシュ&チップスなど多彩な料理が出た。参加者らは出てくる料理を食べるたびに「とてもおいしい」と口をそろえた。料理を振る舞った鈴木勇一Wattle Tokyoシェフは「適度に脂がのり肉に甘みがある魚。捨てるところがないほど歩留まりが良く、和洋中どの料理にも合う」と太鼓判を押した。

 筆者も試食したところ、一番好きな魚になった。普段刺身を食べても2~3切れで満足する筆者だが、まだまだ食べたいと思えた。生臭さは全くない。多くの人が持つ淡水魚=臭いというイメージを払拭(ふっしょく)できるとさえ思えた。

 淡泊で食感はコリコリ、味はヒラメとマダイの間といったところか。火を入れると身はしっかりしているのにふっくらふわっとした食感に変わる。

 ローストは皮をパリパリに仕上げ、グリーンピースのソースと合わせた料理。身のふっくら感・皮のパリパリ感と、2つの異なる食感を楽しむことができソースとよく合った。その他に提供されたオーストラリアの定番ペースト「ベジマイト」、クリーミーなソースなどを使った料理との相性も抜群だった。

 ロス・アンダーソン・マレーコッドオーストラリア社長は「毎日自社のラボで微生物検査を含めた水質検査をし、品質管理を徹底している」と話す。現在の生産量は250トン(ラウンド)だが、来年は400~500トンを計画。「生産能力は最大1万トン」(アンダーソン社長)とした。

 マレーコッドは生鮮で輸出し、レストランなどへの出し値はキロ3500円前後。手ごろな価格とは言えないが、「輸出量が増えれば価格はもう少し下がるだろう」と戸恒社長。

[みなと新聞2019年3月18日付の記事を再構成]

個人の意見

 マーレーコッド(Maccullochella peelii peelii)か~。
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