日本酒の制ガン効果

ガンを抑制 - 日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会
 日本酒および酒粕は、ガン細胞を殺す作用(免疫力を増大)をもっていることを愛媛大学医学部の奥田教授が見つけ、秋田大学医学部の滝澤教授は日本酒にガンを抑制する物質が含まれていることを発見しました。また、日本酒の適量飲酒が肝ガン・肝硬変を予防する可能性を報告しています 。

祭国立ガンセンターの平山博士も17年間の疫学調査の結果、毎日適量の日本酒を飲む人はまったく飲まない人に比べて、大腸ガン・胃ガンにかかる危険性が少ないと報告しています。明らかに日本酒は、ガンに対して有効なアルコール飲料であると言えるでしょう。

「日本酒には制ガン効果がある」って、本当なんだろうか?
 戦後の日本の全国市町村別標準化死亡比を見ると、肝硬変や肝ガンによる死亡率に大きな地域差があることがわかります。そこで、全国のアルコール消費量を種類別に比較照合してみたところ、東北地方を中心とする東日本、つまり日本酒をよく飲む地方の人たちの死亡率が非常に低いことがわかりました。つぎに、ヒトのガン細胞に日本酒の濃縮液を添加する実験を行ったところ、ガン細胞の増殖が著しく抑制されました。こうした結果は、ウイスキーやブランデーでは認められないもので、そこから日本酒に含まれる何らかの成分がガン細胞増殖抑制作用を持つのではないかと考えたのです。戦後ずっと肝硬変、肝ガン死亡が東低西高の地域差を示しているという事象は、私たちの実験結果が裏づけているといえるかもしれません。日本酒のどの成分が制ガン作用を持つのかの特定が今後の課題として残されてはいますが、日本酒の効果は、事実として知ってほしいと思います。  
       
回答者:滝沢行雄さん
1932年、長野県出身 医学博士
国立水俣病総合研究センター所長
秋田大学名誉教授
国立疫学学会などに所属



「健康が気になるから」「次の日がつらいから」と、日本酒から遠ざかってしまっているお客様はいませんか?これは誤解によるもの。実際には、高い健康効果があり、身体にやさしいのが日本酒です。日本の伝統行事と深く結びつき、季節感や楽しみ方の自在性なども魅力ですから、経験や知識が豊富で、賢くお酒を楽しみたい「大人の男性」にこそお奨めしたいもの。正しい知識を伝えることで、日本酒をもっと楽しんでもらいましょう。

日本酒に含まれる成分が、ガン細胞の動きを抑えることが、数々の実験から明らかになっています。ここでは、日本酒の「ガン予防効果」について紹介します。


日本酒をよく飲む地域は肝硬変による死亡率が低い
日本人の肝硬変や肝ガンによる死亡率は世界で低いほうだといえます。これには国内でも地域差があります。1983年まで15年間における肝硬変・肝ガンの性別・都道府県別死亡率で、日本酒の消費量が多い東日本地域のほうが、西日本に比べて死亡率が低いという結果があります。この差は、肝ガンより肝硬変で大きく、男性の中高年齢層でより明確になりました。これを受け、秋田大学・滝澤行雄名誉教授(当時)はさらに最近10年間の肝硬変による死亡率を酒類別に観察しました。その結果、日本酒を飲んでいる人は肝硬変による死亡の危険が極めて少ないという結果が表れ、肝ガンでもほぼ同様の結果となりました。


日本酒に多く含まれるアミノ酸がガン増殖を抑制
これを踏まえて、さらに研究が重ねられました。日本酒から得られた成分をそのまま抽出したものと、濃縮したももの二種を用意し、五段階の濃度に調整。それを膀胱ガン、前立腺ガン、子宮頚ガンそれぞれの細胞に添加して変化を観察したところ、すべてでガン細胞の増殖を抑制する作用がみられました。

64倍まで薄めた場合は、なんとガン細胞の90%以上が凝縮または壊死していました。ウイスキーやブランデーから得られた成分でも同様の実験を行いましたが、日本酒でみられたガン(細胞)の増殖抑制効果はほとんど認められませんでした。
 
また、日本酒にアルコールを加えると、効果は三分の一ほどに低下しました。このことからも、日本酒中の微量成分に効果があることがわかります。さらに、日本酒のどの成分がガン細胞の増殖抑制を示したかを調べた結果、日本酒に含まれるアミノ酸、糖類といった成分にガン細胞の萎縮・壊死を示す効果があることが判明しました。


毎日適量飲酒する人は発ガンのリスクが低い
こうした結果が人体に適用できるのか、国立ガン研究所で行われた実験があります。これは全国から選ばれた健康な成人26万5千人余りについて、様々なガンの危険因子を16年間にわたり継続観察した息の長い調査です。それによると「毎日喫煙・飲酒・肉食をし、しかも毎日緑黄色野菜をとらない」グループが最も発ガンの危険性が高いことを示しました。しかし同時に「毎日飲酒する」群が、非飲酒群に比べて胃ガンや腸ガンのリスクが低いことも明らかになったのです。
 
また、文部省(当時)の「がんコホート班」研究でも、これまでの 40歳以上の約13万人を対象にしたガン死亡調査で、1987年から1992年の五年間の全死亡者のうちガンによる死亡者(全ガン、胃ガン、肺ガン、肝内胆管ガン)のすべてにおいて「毎日飲酒者のほうが非飲酒者に比べて低い」ことが、中間報告ではあるものの明白になっています。
 
このように、日本酒には、肝硬変や肝ガン、消化器系ガンなどを予防する効果があることが明らかになっています。特に健康が気になる 50代男性のお客様の誤解を解いて、日本酒を奨めてはいかがでしょう。


個人の意見

日本酒に人工アルコールを加えると、効果は三分の一ほどに低下って、要するに純米酒じゃないとその効果を得られないってことですね。