鮒んこぐい

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1月19日13時56分配信 毎日新聞

 有明海に面する佐賀県鹿島市で300年以上続く冬の風物詩「鮒(ふな)市」が19日朝、同市浜町の酒蔵通りなどで開かれた。

 タイがとれない同市周辺では、正月の祝い納めとなる20日の「二十日正月」で、タイの代わりにフナを振る舞ったといい、その売買がフナ市の起源とされる。地元では二十日正月に、フナを昆布で巻いて一昼夜煮た「鮒んこぐい」を食べる伝統も残る。

 1日限りの市が立った通りには、びっしりとフナが入ったいけすが夜明け前から並び、「安いよ、安いよ」と白い息を吐きながら威勢良く呼び掛ける業者の声が響いた。

 同県大町町の主婦、岩永キヨ子さん(62)は「昔は父が釣ってくるフナをよく食べた」と、昔を懐かしみながらフナを買っていた。【関谷俊介】



 鹿島市で300年以上続く冬の風物詩「鮒(ふな)市」が19日、同市浜町の酒蔵通りなどで開かれた。夜明け前から多くの客が訪れ、昆布巻きにする寒ブナを買い求めていた。

 フナの昆布巻きは、同市では「鮒んこぐい」と呼ばれる郷土料理。地元客らは通りに並べられた水槽をのぞき込み、ピチピチと跳ねるヘラブナやマブナなどを品定めした。

 初めて訪れたという堀田正義さん(74)=伊万里市=は「酒のさかなに鮒んこぐいを作ってみたい。業者や地元の人に作り方のコツを聞きたい」と、夫婦で相談しながら3キロほど買っていた。



 300年以上続く伝統の「鮒(ふな)市」が19日、鹿島市浜町の酒蔵通りなどで開かれた。夜明け前から多くの客が訪れ、郷土料理「鮒んこぐい」(フナの昆布巻き)の材料となる寒ブナを買い求めた。

 「二十日正月」に酒造元や網元などが奉公人らの労をねぎらうため、タイに似たフナやコイを代用し、振る舞ったことが始まりとされる。

 今年は県内外から4業者が出店。通りに大きな水槽を並べ、生きたマブナやヘラブナを1キロ500-800円で販売し、地元客が熱心に品定めしていた。

 幼いころからフナ料理に親しんできたという林千勢子さん(80)=同市=は「卵で腹が膨らんでいるフナがおいしいこぐいができる。家族で作って、伝統の味を守っていきたい」と話していた。

 鮒市は「二十日正月」に醸造元や網元などが奉公人らの労をねぎらうため、タイに似たフナを代用し、振る舞ったことが始まりとされる。20年以上前には通りにぎっしりと水槽が並んだが、近年は4業者がフナを売っている。

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