白雪

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産経新聞 3月5日(土)19時17分配信

 酒どころ伊丹郷で室町末期の1550年に創業、約460年の歴史を誇る。銘柄の「白雪」も江戸初期の1635年に登場、現存する清酒では最古のブランドという。

 本社1階ロビーの壁には、酒好きだった江戸後期の歴史家で陽明学者、頼山陽直筆の白雪の看板が掲げられている。

 「歴代小西家の長男は、新太郎を名乗ります」と切り出す小西新太郎社長は15代目。『不易流行の革新経営』を企業理念に掲げる。「清酒発祥の地といわれる伊丹の酒造りの歴史と伝統を守りながら、常に次代を見据えて新しいことにチャレンジし続ける経営です」と説明する。

 その言葉通り、1985年に伊丹市はベルギーのハッセルト市と姉妹提携した。これを記念し、同社はベルギービールの輸入販売に乗り出した。日本のビールはのどごしを楽しむピルスナータイプがほとんどだが、小西社長は「ベルギービールメソポタミア文明以来の伝統手法による味わいのビールです」とPRに熱がこもる。

 清酒白雪はメーン商品で、なかでも同社ならではの長い歴史に裏打ちされた白雪の歴史シリーズ製品が人気。そのひとつが超特選白雪「江戸元禄の酒」「文化文政の酒」「幕末慶応の酒」の復刻酒シリーズだ。

 文献を参考にしての模造ではなく、「当社に現存しているレシピに従って手作りで忠実に再現した復刻酒です」と小西社長は話す。同社にしか実現できない復刻酒は、酒の文化財のようなもので、昨年秋に3種類がそろった。

 歴史シリーズで最初に発売され、人気なのが昭和の酒と銘打った「クラシック白雪」。70年の大阪万博で、30年後に開封するタイムカプセルに白雪も入っていた。「30年たっても白雪の酵母菌は生きており、それを活性化させて造ったのがクラシック白雪です」。熱燗(かん)にして飲めば、よりおいしさが引き立つという。

 日本酒の消費は低迷しているが、小西社長は「白雪の歴史シリーズのように日本酒の色々な楽しみ方、味わいを商品化して、ストーリー性を求める若い層にアピールしていきたい」と意気込む。

 日本酒の魅力を訴えるイベントでは、同社が後援している伊丹国際クラフト展「酒器・酒杯台」が隔年で開催され、来年で6回目となる。「若い人たちに日本酒に関心をもっていただけば」という狙いで、まず器から迫ろうというものだ。

 一方、海外では日本酒が急成長しており、「韓国や中国、東南アジアでも日本酒の人気が高まっている」という。すでに同社は米国やオーストラリアで日本酒を生産しており、「(需要開拓が)難しかった欧州でも日本食ブームにあわせ、日本酒が伸びている」と小西社長。今後は海外市場に大きな期待を寄せている。

■会社概要

本社   兵庫県伊丹市中央3の5の8

     (電)072・775・0524

社長   小西新太郎氏

資本金  1億円

創業   1550年(天文19年)  

事業内容 清酒、焼酎、ビールなどの製造販売。輸入ワインの販売。漬物、その他食品の製造販売

個人の意見

>1985年に伊丹市はベルギーのハッセルト市と姉妹提携した。これを記念し、同社はベルギービールの輸入販売に乗り出した。日本のビールはのどごしを楽しむピルスナータイプがほとんどだが、小西社長は「ベルギービールメソポタミア文明以来の伝統手法による味わいのビールです」とPRに熱がこもる。

 ベルギービールは、ハマるらしい。
エサメーカーのN井氏も、ベルギービールファンだ。