灘の生一本『下り酒』プロジェクト


毎日新聞 3月10日(木)11時7分配信
 日本酒の歴史と文化を振り返る「灘の生一本フォーラム」が9日、中央区日本橋1の和風ダイニング「ニホンバシ イチノイチノイチ」で開催された。
 催しは日本酒メーカーでつくる「灘の生一本『下り酒』プロジェクト」が主催。
 江戸時代に関西の灘の酒が船で江戸の日本橋まで運ばれ、江戸の人たちから「灘の下り酒」として親しまれていたことにちなみ、日本橋で開催した。
 フォーラムでは食に関する著作で知られる小泉武夫東京農大名誉教授が基調講演し、江戸時代の下り酒を紹介。その後のシンポジウムには日本酒メーカーの若手社長らが参加し、意見交換した。
〔都内版〕

3月10日朝刊

個人の意見

 かつて、都のある上方から関東への贈り物を「下りもの」といったそうです。

 清酒は宮水の灘や伏見で盛んに造られて流通したので、灘や伏見の酒は「下り酒」と呼びました。
 そういう考え方なら関東の酒だと下りはしないので「下らぬ酒」という捉え方になり、悪い意味の「くだらない」と語呂合わせで、品質が低いイメージを付けられてしまったようです。

 利根川流域の下総は「関東灘」と言われるほど酒造りが盛んだったのですが、言われなき偏見で貶められた時代があったようですね。