やくの木と漆の館で品川一門展

釣り具の芸術品「和竿」 やくの木と漆の館で品川一門展

両丹日日新聞 12月25日(日)18時24分配信
丁寧に仕上げられた和竿を前に魅力を語る久保さん

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(両丹日日新聞)



両丹日日新聞 12月25日(日)18時24分配信


 竹でこしらえた釣り竿を芸術にまで高めた「和竿」の品川一門展が、福知山市夜久野高原農匠の郷内、市やくの木と漆の館で開かれている。磯の王者・石鯛に挑むための竿20本をはじめ、船釣り用、渓流用など多数が並ぶ。1月29日まで。

 神戸市在住の久保俊介さんの作品を中心に、東京都品川区の伝統工芸士、二代目浜川・大石稔さんに学ぶ一門が自作の一本を寄せた。
 
 久保さんは磯釣りに熱中するうち、主流のグラスファイバー製の竿より繊細で、あたりを逃さない竹製の竿に魅せられるようになった。しかし職人による手作りのため高価なうえ、入手も難しいことから自分で作るようになり、東京へ通って大石さんから竿作りを学ぶようになった。現在は自分でも工房を構え、作り方を紹介しながら関西でも仲間を増やしている。
 
 竿つくりは竹を選ぶところからはじめ、真っすぐに伸ばして印籠仕様の3本継ぎにし、きれいに磨き上げて絹糸を丁寧に巻き付け、漆を塗って仕上げる。この漆塗りの技法を、夜久野へ再三足を運んで、木と漆の館で学んだ。
 
 1本仕上げるのに1年がかり。思い入れたっぷりに作り込み、炎をテーマにした「作品」や、幾何学模様をシックにまとめたものなど、一本ごとに特徴がある。「釣りの好きな人、工芸の好きな人ともに楽しんでもらえると思います」と久保さん。木と漆の館は水曜休館。年末年始は28日から1月4日まで休む。

個人の意見

 Yahoo!ニュースに掲載する選択基準は分からないが、釣り具が取り上げられるのは大いに歓迎だ。