アイドル名に「ホットスポッツ」 柏の劇団、批判受け中止


産経新聞 2月10日(金)7時55分配信
 千葉県柏市の劇団が「Hot☆Spots(ホットスポッツ)」というグループ名で、ご当地アイドルのオーディションを企画したところ、批判が寄せられ、中止に追い込まれていたことが9日、分かった。局地的に放射性物質に汚染された「ホットスポット」を想起させるネーミングが住民感情を逆なでした。企画したのは約50人が所属する「新劇団松葉ステッキ」。2月末にオーディションを開催し4月のデビューを目指したが、「不謹慎だ」との批判が寄せられて、中止を決定した。

 柏市では昨年10月、土壌から1キロ当たり27万6千ベクレルという高濃度の放射性セシウムが検出された。劇団は「『ホットスポット』でネット検索したとき、明るいニュースが出てきてもいいのでは」と説明するが、市放射能対策室は「市民の心配をあおりかねない」としている。



産経新聞 2月9日(木)18時57分配信
 千葉県柏市の劇団が「Hot☆Spots(ホットスポッツ)」というグループ名でご当地アイドルのオーディションを企画したところ、批判が寄せられ、中止に追い込まれていたことが9日、分かった。局地的に放射性物質に汚染された「ホットスポット」を想起させるネーミングが住民感情を逆なでした。

 オーディションを企画したのは「新劇団松葉ステッキ」。劇団には約50人が所属し、昨夏の公演には柏市や同市教委も後援していた。

 柏市は昨年10月、市有地の土壌から1キロ当たり27万6千ベクレルという高濃度の放射性セシウムが検出され、連日ニュースで取り上げられた。汚染土壌は処分する場所がなく、市は現地で封じ込めて保管する方向で検討している。

 劇団は「『ホットスポット』でネット検索したときに明るくて楽しいニュースが出てきてもいいのでは」とアイドルオーディションを企画。応募資格は10~22歳で、柏市を含む千葉県北西部など「ホットスポット在住のかわいい女の子」(募集文面)となっていた。

 1月下旬から地域情報サイトや街頭ポスターなどで告知。2月末のオーディション、4月のデビューを目指していた。劇団によると、女子中高生ら数人が応募してきたという。

 だが、「不謹慎だ」や「不快感を与える」の批判が多く寄せられ、協力を求めた市が拒否。劇団側はグループ名を「Hot Steps(ホットステップス)」に変更し、企画を続けることも検討したが、断念した。

 劇団は「歌とダンスで地域のイメージアップをしたかった」と話しているが、市放射能対策室は「市民の心配をあおりかねず、今の時期にはそぐわない」と話している。


J-CASTニュース 2月8日(水)19時32分配信

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 千葉県柏市などで結成しようとしたアイドルグループの名前が、放射能をイメージさせるものだったため、批判が相次ぐ騒ぎがあった。主宰者は、「1つでも明るいことをと、まじめな活動としてやるつもりだった」と説明するが…。

 AKB48現象に伴い、全国各地でご当地アイドルグループ結成の動きが活発になっている。

放射能ホットスポットの地域イメージをアップしたい!

 今回、批判の対象になったグループも、こうした動きの1つだった。

 2012年1月16日からメンバー募集サイトを立ち上げるとともに、地域情報サイト「まいぷれ」でも、柏市のイベント情報欄に募集広告を掲載した。

 それによると、柏市やその周辺では放射能汚染問題が深刻になっているが、もっとポジティブな面から声を上げようとご当地アイドルを考えた。そして、グループ名を次のようにしたというのだ。

  「Hot☆Spots」

 募集の告知では、「歌とダンスで、放射能ホットスポットの地域イメージをアップしたい!! 」とうたっている。そして、グループは、「1ミリシーベルトの微熱」という曲名で4月にデビューするとした。

 応募資格は、千葉・東葛地区、東京都葛飾区などの10~22歳の女性とし、オーディションを2月28、29両日に行うとしていた。

 当初は、いい反響もあったらしい。Hot☆Spots制作委員会を主宰している男性が、ツイッターで1月17日にこう漏らした。

  「さっそく取材の話頂きました。協力者も続々増えてます」

 ところが、生々しいグループ名などに批判も次々に集まるようになり、18日には弱音も漏らすように。

  「こんなに賛否がわかれるとは…思っていましたけど、プレッシャーが半端ないです」

■「わかり易く、バカになることにしました」

 こうした事態を受けて、主宰者の男性は、ツイッターで2012年1月21日にこう釈明した。

  「放射能は危険だと言う人。安全だと言う人。どちらもどちらをバカにする。お互いがもっと尊重しあえればいいのにと思う。だから僕がもっとわかり易く、バカになることにしました」

 しかし、市の職員からも怒られるようになったという。31日になってアイドルグループ名を「Hop☆Steps」と変えたものの、農家や不動産業者にも嫌な思いをさせていると気づいた。柏市放射線対策室に出向いて話を聞いた結果、オーディションを中止にすることを決めた。応募してきた女性には、2月2日までに謝罪メールを送ったという。

 市の放射線対策室では、取材に対し、「こちらが止めさせることはできませんが、相談を求められて、見解を示しました。普通に判断すれば、決していいものではないと思います」と話す。

 主宰者男性は、オーディション中止について取材にこう明かした。

  「ツイッター放射能を検索するとマイナスのことばかりで、1つでも明るいことをしたかった。僕としては、まじめな活動としてやるつもりでした。しかし、ストレートな表現で、喜ぶ人もいましたが、つらい人もいました。市もダメならやる意味がないと、引き下がることにしました」

 募集は、1週間ちょっとで打ち切ったものの、女性から7、8人とけっこう来たという。

  「普通の子たちで、放射能汚染問題について『私も力になりたいです』と前向きでしたよ。放射能イメージの名前などを使わず、街を元気にというテーマでやってみたらとの声もいただいており、ほとぼりがさめてから、アイドル企画をもう1回やるかもしれません」


個人の意見

 「新劇団松葉ステッキ」は地元の劇団のようだし、やり方はヤバかったのかも知れないが、応援はしたい気もするんだけれどなァ。



毎日新聞 2月8日(水)12時52分配信
 東京電力福島第1原発事故の影響で比較的放射線量が高い柏市の人口が、東日本大震災以前の水準まで減ったことが市のまとめで分かった。【早川健人】
 市によると、1日現在の人口は40万4863人。昨年3月1日の40万4916人を下回った。月別の人口は昨年8月1日の40万5786人をピークに減少傾向に転じ、今月は先月より236人減った。市外に引っ越す転出者の数が転入者を上回る「社会減」は7カ月連続だった。
 また、今月は06年2月1日以来6年ぶりに、死亡者数が出生者数を上回る「自然減」になった。05年3月の旧沼南町合併後の「自然減」は2回目。市の担当者は「寒い時期に死亡者数が年間で最も多いのは毎年の傾向。一時的変化かどうか注視したい」と話す。
 市は「ピンチをチャンスに変える。子育て世代の不安解消のため、放射線対策をすべての施策より優先する」(秋山浩保市長)として、除染実施計画の策定を進めている。
 東葛地域では松戸、我孫子両市も震災後に人口が減る一方、つくばエクスプレスの沿線開発が進む流山市は震災前より1458人増え、明暗を分けた。

2月8日朝刊