多々良沼の魚大量死 発生2週間、原因つかめず 群馬
産経新聞 2月8日(水)7時55分配信
館林市の多々良沼から北東に流れる多々良川で、ヘラブナなどの魚の死骸が大量に浮いた騒動から2週間が経過したが、原因は分かっていない。全国各地でも同様のケースが発生しているが、死因の特定が難しいのが現状だ。(伊藤徳裕)
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昨年11月には高崎市内を流れる烏川でハヤなど200匹の死骸が浮いたが、このときも原因は分からなかった。
魚の不審死は、県内では平成20年度に13件▽21年度に10件▽22年度に11件-発生し、今年度も6日までに13件も報告された。
ほとんどのケースの水質検査で有毒物質が検出されず、酸素の含有量にも異状がなかった。河川や沼での魚の死因は「酸素欠乏死」「有害物質死」「疾病死」が代表的だが、環境省の水・大気環境局は「水質は河川が流れて現場保存ができないので、死因特定が難しいのが現状だ」と指摘する。
このため、発見時の早期対応が重要になってくる。静岡県では、魚の不審死が発生した場合の対処法を明記した「魚類へい死対応マニュアル」を11年度に作成している。魚の死因が一目で分かるように、酸欠や有害物質などが原因で死んだ魚の写真を掲載。分かりやすく解説している。
同県によると、魚の不審死は16~22年度に計138件発生し、酸欠や有害物質が原因と特定されたケースもあるが、7割が原因不明だったという。
また、山口県も「魚類へい死調査マニュアル」を県のホームページ(HP)に掲載。死んだ魚の体表の色など詳細な特徴をチェックして検索すると、死因が推定できる。
一方、群馬県ではこうしたマニュアルはなく、HP上で「正確な場所や状況等についての説明のご協力をお願いします」と呼びかけているだけだ。
県環境保全課では「不審死を伴う症状は複雑なのでマニュアル化するよりも、職員が早急に現場に行って調べた方が適切だ」としている。
環境省では今年度、全国的な魚の不審死についての調査を実施。過去の事例をできるだけ調査し、対応策などを3月中にまとめる方針だ。
個人の意見
>静岡県では、魚の不審死が発生した場合の対処法を明記した「魚類へい死対応マニュアル」を11年度に作成している。
内容を読んでみたいですね。