「柏ふれあい釣り堀」


カナロコ by 神奈川新聞 8月19日(火)12時57分配信

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試行3年目の柏ふれあい釣り堀=海老名市柏ケ谷


 小学校の廃止したプール施設を再活用した海老名市の釣り堀が3年目を迎えた。利用者は初年度より減少したものの、お盆休みは多くの親子連れでにぎわった。地域の活性化などを目的に試行されている事業は、本年度に成果を検証して継続に向けた課題を整理するという。

 「柏ふれあい釣り堀」(同市柏ケ谷)は、市立杉本小学校(同市国分北)の廃止された25メートルプールを活用して2012年7月にスタートした。市が地元の柏ケ谷連合自治会に運営を委託する、県内でも珍しい“公設民営”の釣り堀だ。

 市地域自治推進課によると、市内の小中学校のプールは老朽化や安全対策のため順次廃止、運動公園などの温水プールに切り替えられた。学校敷地外にあった杉本小の場合、地元に再活用を打診して釣り堀の実施が決まった。

 市内には民間の釣り堀がなく、料金も小学生以下200円、中学生以上300円と格安なことから人気を呼んだ。営業は土・日曜日と休日で、夏休みなどは毎日。

 利用者は12年度6409人、13年度4420人、14年度2533人(17日現在)。利用が多いのは8月のお盆休みと5月の大型連休で1日50~70人。これらの時期は親子連れらでプールサイドは埋まる。インターネットで調べてやって来る横浜、秦野など市外からのリピーターも少なくないという。

 小学4年と1年の兄弟を連れてきた横浜市南区の男性(33)は「実家がこの近くなので月1回程度来ている。一日楽しめて、子どもたちは釣れだすと夢中になる」と話していた。

 プールを再活用したといっても料金収入だけでは運営費は賄えない。市から委託費として12年度300万円、13年度200万円、14年度180万円が支出されている。

 運営は自治会に設けた釣り堀部会が行っている。48人がボランティアに近い形で、さおの貸し出しやヘラブナの飼育管理などを交代で担当している。

 副部会長の高田恭宏さん(73)は「高齢者の居場所づくりと、親子が手軽に楽しめる場を提供するという当初の目的は達成している。帰省した孫をおじいちゃんが連れて来る姿を見ると、やって良かったと思う」と手応えを感じている。

 同課は「冬の利用者が少なく、運営が天候に左右されるなどの課題がある。屋根も付けたいが、経費が掛かる。3年間の取り組みを評価して今後の方向性を検討したい」と説明している。

個人の意見

 以前にも神奈川新聞で取り上げられていた「プール釣り場」ですが「柏」と聞いて、千葉県柏市にできたのかと思った人もいたのでは。