北潟湖で異変!海の変化が湖を壊す


2/9(金) 17:00配信

ソーシャル・イノベーション・ニュース

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福井県北潟湖で冬に行われるのが、伝統の寒ブナ漁。地引網を使い、ヘラブナを捕まえるこの漁は、100年もの歴史を持つ。

しかし、地元の漁師・茶谷茂さんは、「(フナは)減っている。あと10年もすれば、もう湖は死んでしまうのではないか」と嘆く。実は、北潟湖ヘラブナが減っているという。
実際に、2000年にはフナ類がおよそ1万6,000匹も獲れていたが、現在は、その漁獲量が1000匹程度にまで激減。

その原因の1つが、湖の塩分濃度の上昇だという。
ヘラブナは、塩分が高い環境に弱い種類で、高すぎると死んでしまう。また、塩分が高くなると塩分が低い河口域や河川に集中。その結果、餌不足となり、数が減少するという。

では、なぜ塩分濃度が上昇しているのか?
県立大学 海洋生物資源学部の富永修教授によると、「まず、海水が入ってくるというのが、一番大きいです。そして、(海面の)潮位が、この50年ぐらいの間に20cm以上高くなっています」と話す。北潟湖は海と繋がっているため、海水が入ってくるが、近年では、海水位の上昇でその量が増加。その一因と言われているのが、地球の温暖化。温暖化により、海水の温度が上昇。水は、温度が高いほど膨張するため、海水位が上昇。その結果、海と繋がっている北潟湖にまで、塩分を含む海水が多く流れ込んでしまったという。実際に、北潟湖に最も近い坂井市三国町では、海水位がここ50年間で、なんと22cmも上昇している。さらに、北潟湖に生息する魚の種類は、近年、海と淡水域を行き来するスズキやボラが多くを占めている。これは海に近くなっている証拠だという。

自然の恵みを与えてくれる北潟湖は、日本海との絶妙なバランスを保ってきた。
しかし、地球温暖化によって、そのバランスが崩れようとしている。



素材提供:日本財団 海と日本プロジェクトin福井
協力:福井テレビジョン放送株式会社

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個人の意見
>「(フナは)減っている。あと10年もすれば、もう湖は死んでしまうのではないか」と嘆く。実は、北潟湖ヘラブナが減っているという。
地球温暖化によって、そのバランスが崩れようとしている。

>地引網を使い、ヘラブナを捕まえるこの漁は、100年もの歴史を持つ。

 社会現象になっているTVの“かいぼり番組”では「ヘラブナが生態系を乱す」というが、漁ができるくらいに繁殖した環境で100年も経過しているわけで、TV番組の理屈で言うとこの水域は、とっくに手遅れとなっていたことになる。

 しかも地球温暖化で、ヘラブナが死滅するというなら、温暖化が自然界を正常な状態に戻そうとしているということなのか。

 この際だから、いろいろ考えてみたい。