<海の多目的利用>青森港 釣り場に活用へ 試験的に開放


2/25(日) 10:30配信


 釣りが禁止されている青森港を釣り場として一般に開放する計画が本格的に動き始めた。青森市内で23日、国や県、港湾関係者らによる検討会が開かれ、海への転落防止など安全を確保しつつ、釣り場としての活用を目指す方針で一致した。4月以降、青い海公園北側の新中央ふ頭などを試験的に開放し、港の多目的利用に向けて課題を探る。【佐藤裕太】

 油川地区から浅虫地区まで東西に整備された青森港は、貨物船や定期フェリーも出入りし、物流や防災機能などの拠点だ。一般の立ち入りは制限され、浅虫海づり公園以外での釣りは禁止されている。ただ、国などが3年前に策定した「青森港ビジョン」では、「身近に海とふれあえる自然豊かな空間の形成」を提唱。また、1日限定の開放イベントが釣りファンでにぎわうなど、解禁を求める声は根強かった。

 検討会では、港周辺の活性化を目指す市民団体「青森港の未来を考える会」が活用案を提示した。案によると、冬に雪捨て場として使われる浜町緑地(同市本町)や新中央ふ頭、北防波堤の3カ所を釣り場として利用。係員を置いて救命胴衣の着用を徹底させ、簡易トイレなどを設置して女性やファミリー層も利用しやすくする。自動体外式除細動器(AED)なども置く。

 青森港湾事務所によると、釣りや散策などの多目的利用で開放されている港湾は全国933港のうち51港で、防波堤も釣り人に開放しているのは12港ある。代表的なのは静岡県の熱海港だ。かつては立ち入り禁止の防波堤に入る釣り人が問題になったが、安全管理を強化して釣り場として整備した。2015年度の来場者は約3万6000人。管理費は入場料などでまかない、周辺の飲食店収益増など地域振興にもつながっているという。

 県港湾空港課の平田昌樹課長代理は「物流などの港湾機能を損なわないように青森港の実態に合わせた議論を進めていく。釣りだけではなく、例えば魚礁の設置や稚魚の放流など豊かな海づくりや環境美化などにもつながると思う」と話した。

個人の意見

 なんでも『釣り禁止』で解決する、短絡的な思考しかない判断に辟易、閉口していた。
法治国家だし、元来、日本人はマジメな国民性で、そういう教育を受けているのだから、ルールさえ守れば共存共栄でいけるはずなんだ。