乾きモノ「花豆」

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 元来「花豆」とは、中南米原産のマメ科インゲン属のベニバナインゲンマメを指すらしいです。大変美しい花を咲かせるため、17世紀のヨーロッパで評判となり、ブーケや花冠、切り花として、貴婦人たちを魅了した記録が残されています。そういった花の鑑賞を目的としたことから「花豆」と呼ばれるとか。
 白い「白花豆」は、煮豆や甘納豆で見るドでかい豆。同じような大きさで淡い赤紫の地にゼブラカラーは紫花豆とのこと。形は腎臓形で、北海道~東北のような冷涼地、信州や上州などの高涼地で栽培されている高級品なのです。
 それで、自分がツマミとして愛している「花豆」ですが、ソラマメのフライのことです。
大粒のものが味が良く、たまに大型ディスカウントストアーで小粒のものが大袋で安く売っていますが、大抵、殻は固いし実の食感が悪いです。
 私は中国産であっても、粒の大きさに拘ります。天津花豆というのが正式な商品名なので、たぶん本場はあちらではないでしょうか。粗塩が振りかけてあって、表面は油で塩粒が輝いています。
 食べ方ですが、まず、袋から1粒を取り出して、皮から露出した豆の先を前歯で押さえます。皮を摘んだまま、噛みついた豆を少しずつズラして引き出し、実を食べます。
 粒が大きいほどサクサク感が良い傾向があります。
 そして皮は、幅広の側面を噛みしめるようにして食べます。構わずバリバリ噛み潰すと、薄くて硬い皮が歯間に入ってしまいますから、煩わしいのです。噛みしめると、豆以上に強い風味が味わえます。塩味と油の影響でしょうね。だから、良質の油で揚げてあれば、薄皮の味わいが違ってきます。
 まさに1粒で2度美味しい「花豆」。

 同ツマミはビールに合う乾きモノとして知られていますが、自分は断然に「芋焼酎」ですね。塩味が、芋の甘味を引き立ててくれます。口内に残りがちな油は、炭酸でなくても、焼酎でスッキリ流れてしまいます。
 ミックスナッツ商品では、大きさから存在感を示しながらも、アーモンド、カシュー、ピーナッツの脇役となって、数少ないものを探して食べるしかない状態。そんな格下扱いに甘んじてはいますが、花豆は自分にとってキングオブナッツですよ。