コウノトリ:町民らの寄付で人工巣塔を設置


3月23日12時18分配信 毎日新聞

 豊岡市日高町奈佐路に21日、コウノトリの人工巣塔が設置された。
 市内の5商工会合併を祝う日高町商工会の記念事業。町民らに寄付を呼びかけ、約100万円かけて設置した。
 高さ10メートルのコンクリート柱の上にクレーンを使って巣台を取り付け、和田貞夫副会長が中貝宗治市長に目録を手渡して贈呈。周囲はコウノトリの餌場となるように水を張ってビオトープにしており、香住高校海洋科学科の生徒が育てたフナを子どもたちが放流した。【藤田宰司】
〔但馬版〕

3月23日朝刊


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フナを流し込む生徒たち(豊岡市下宮で)

 兵庫県豊岡市香美町香住区兵庫県立香住高校の生徒6人が24日、豊岡市内の2か所の湿地に、ゲンゴロウブナ、ギンブナの稚魚計1万匹を放流した。コウノトリの餌にと、円山川漁協の協力を得て親魚を出石川で採取し、校内で産卵させて稚魚を育ててきた。生徒たちはコウノトリが野外で自活できる環境を期待して放った稚魚を見ていた。

 親魚は6月中旬に産卵、稚魚は同下旬に孵化(ふか)した。この日は同市下宮と同市加陽で放流した。このうち、同市下宮のククイ湿地は休耕田をビオトープ(生物生息空間)とし、放鳥コウノトリがほぼ毎日、餌取りに飛来する。

 生徒たちはフナを袋に入れたまま約10分間、水温に慣らした後、丁寧に流し込んだ。同校海洋科学科の百合建人さん(18)は「自分たちが育てたフナをコウノトリが食べたり、フナが繁殖したりして、生物の豊かな場所になってほしい」と話していた。
(2009年9月25日 読売新聞)

個人の意見

 鳥がフナを好んで食べることが分かっているのなら、フナの放流に関しては、愛鳥家の皆さんに歓迎されているわけですね。



3月15日11時55分配信 毎日新聞
 <信州・野生の横顔(プロフィル)>
 諏訪湖で越冬する雌のオオワシ「グル」の主食は、湖に生息する魚だ。コイやフナ、ブラックバスなどで、数十センチの大物を仕留めることが多い。
 近年は湖があまり結氷しないため、グルは周囲の山の止まり場所から湖に出ると、上空から獲物を見定め、一気に急降下して捕らえる。鋭いつめを持つ両足を湖面に突っ込んだかと思うと、次の瞬間には獲物を抱えて飛び去る。躍動感あふれる一瞬の早業だ。
 そして、再び山へ戻るが、その際には、周辺にいたカラスやトビが獲物を横取りしようとまとわりつく。実際、彼らの攻撃を受けて獲物を落としてしまうこともある。こうしたバトルは狩りの度に繰り返される。
 最近の同湖は、ワカサギを食害するカワアイサの群れを漁協が船や爆音機で追い払うなど騒がしく、グルの越冬環境は良好とは言えない。それでも彼女は越冬地を変えないようだ。今季は3月初めには姿を現さなくなり、北へ帰ったとみられる。【武田博仁】

3月15日朝刊