いい人だけの話


5月21日9時0分配信 カナロコ

 「ダマッテハナオトッテスミマセンデシタ」―。育てている花を誰かに切り取られていた横須賀市の男性方で19日、過ちを謝罪するメモが見つかった。バラの枝に添えられたメモには、病床にあった妻に見せようと花を摘んでしまったこと、その妻が亡くなったことが記されていた。


 横須賀市大津町の山川潔さん(76)は30年以上、自宅の裏庭や土手でバラやアジサイ、梅などの花々を育てている。花が摘まれているのに気付いたのは昨夏だった。ハサミなどで丁寧に切り取った跡があった。四季折々に咲く花が、同じようにわずかずつ摘まれていった。

 取られるのは毎回1輪ほど。声を掛けてもらい、花を譲ろう。山川さんは今月10日ごろにバラの枝に添え書きを結んだ。

 「花が、ほしい方は申し出て下さい」

 掲示から約10日後の19日、メモが上から張られていた。

 「ツマガガンノタメ ボクニワハナオイッポンモカッテアゲルコトモデキナカッタノデ ダマッテハナオトッテスミマセンデシタ ツマガナクナリマシタ ホントウニスミマセンデシタ」

 縦20センチ、横4センチほどの薄色の紙に、黒いボールペンの手書きで80字ほどがつづられていた。
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 「きっと闘病中の奥さんのためにきれいな一輪の花を贈りたかったのでは」

 山川さんは新たな添え書きを書くつもりだ。

「どこの誰だかは分からないけれど、ぜひ奥さんの墓前に花を供えてほしい」。

花瓶にピンク色のバラを入れ、通りに面した自宅の裏の土手に置く予定という。

 メモを残した人物がバラを持っていってくれるのを待っている。

個人の意見

 これが、思いやりですよね。

「謝罪しろ」
なんて、どこにも書いてありません。