守ろう、釣り禁止

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8月26日15時11分配信 産経新聞


 世界文化遺産の国宝姫路城の堀で、「魚釣り禁止」の看板を立てかけているにもかかわらず、釣りをする市民が後を絶たず、城を管理する兵庫県姫路市が頭を抱えている。堀には外来種ブラックバスブルーギルが繁殖してよく釣れるとみられ、市職員も見つけるたびに厳重注意しているが、“いたちごっこ”の状態。市は市民にマナー順守を呼びかけることも検討している。


 市城管理事務所などによると、姫路城の内堀や中堀では市立公園条例で釣りが禁止されており、違反した場合、5万円以下の罰金が科される。堀近くには「魚釣り禁止」の立て看板があるが、中には看板近くで釣りをする市民もいるという。

 堀は市内を流れる船場川や市川につながっており、環境省が在来種に影響を与えるとして特定外来生物に指定しているブラックバスブルーギル流入。堀で水生生物の調査を行っている私立賢明女子学院中学・高校の自然科学部顧問、原田正信教諭(53)も「堀には相当数の外来種が生息している」と話す。

 市は1日2~3回、城周辺を巡回しているが、市や姫路署には地元住民らから苦情の電話が相次いでいる。とくに比較的人通りが少ない城西側の内堀や中堀で、釣りをする人が多いという。

 今月24日には、高校生から20代までの男女4人が釣りをしているのを市職員らが確認し、厳重注意したが、「ほかに釣れるところがない」「ここはよく釣れるから」などと話したという。

 毎日、堀周辺の散歩をするという女性(72)は「禁止なのに、自転車で移動しながら釣りをする人もいる。木に引っかかった釣り糸はそのままだし、マナーが悪い」と憤る。

 姫路城は今春から「平成の大修理」で大天守に登閣できず、堀周辺を散策する外国人観光客も増えているという。市城管理事務所の村田和宏所長は「転落したら危険だし、マナーは守るべきだ。外国人に対してもみっともないのでやめてほしい」と話している。

個人の意見

 釣禁が守れないと、釣り人のモラルが低く見られ、返って釣り場が減ります。