転落 釣り人が励まし無事救助


毎日新聞 1月16日(日)15時22分配信
 15日午前5時20分ごろ、長洲町長洲の長洲湾岸壁で、散歩中の近くの男性会社員(58)が4メートル下の海中に転落した。釣りに来ていた玉名市岱明町の井手仁志さん(54)が約1時間後に発見し、警察官と協力して救助した。
 荒尾署によると、転落した男性は1人で散歩していた。早朝で気付く人はなく、最初は海中で立ち泳ぎ。岸辺にたどり着いたが、がけが急で登れずにいたとみられる。
 井手さんによると、釣りの収穫がなく、帰ろうとしたところ、助けを求める声が聞こえた。最初はロープを垂らしたが男性は寒さで手がしびれて持てなかった。1人ではどうにもならないため「待っとってください」と声をかけて警察に通報、警察官が到着するまで励まし続けた。
 警察官2人と一緒にはしごをかけ、午前7時ごろに救助した。男性は岸壁から登る際に手などに軽傷を負っただけですんだ。井手さんは「寒かったが、人を救助できてほっとしました」と話した。
 熊本地方気象台によると、この冬一番の寒波のため、当時の現地付近の気温は3.2度。「そのまま発見されなければ危ない状態」(同署)だった。【遠山和宏】

1月16日朝刊

個人の意見

 同じ釣り人として、人命救助した井手氏を誇らしく思います。