アミノ酸入りコンクリート製の護岸ブロック

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河北新報 3月7日(月)6時12分配信

 国土交通省青森河川国道事務所は本年度、青森県弘前市内の岩木川護岸工事に、アミノ酸を混ぜて作った「環境活性コンクリート」を試験的に使用している。アミノ酸が水中に徐々に溶け出し、藻の成長を促す効果があるとされ、国管理の河川では全国初の試みとなる。同事務所は「アユなど、魚類の成育環境に良い影響を及ぼすことを期待し、経過を見守りたい」と話している。

 環境活性コンクリートは、セメントにアミノ酸粉末を数%混ぜ込んで製造する。東京の土木資材製造「日建工学」、味の素、徳島大(徳島市)の共同研究で開発された。水槽での実験では、普通のコンクリートや自然石と比べて、藻類の付着量が1カ月で5倍以上になったという。
 環境活性コンクリートを使用した護岸工事は2月末現在、山口県管理の椹野川のほか北海道や鹿児島県など全国12の海域で行われている。国管理の河川では岩木川が初めてで、東北では海域を含め初めてとなる。
 工事は昨年9月17日~3月25日、岩木川中流部の弘前市中崎、船水両地区の川岸計176メートルで実施。護岸を川底に固定するブロック計385個のうち、45個に環境活性コンクリートを使用する。データ収集のため、水深や日の当たり具合など、条件を変えて設置している。
 工事箇所はアユ釣りの場として地元で知られる。財団法人日本釣振興会青森県支部が昨年9月、岩木川漁協と協力し、人工産卵床を造成するなど、魚の成育環境を守る活動が盛んに進められている。
 同事務所は7、8月、魚が藻を食べた痕跡などを調査する方針で「魚のすみかを守る地域の取り組みを後押しできればいい」と期待を込める。

個人の意見

>水槽での実験では、普通のコンクリートや自然石と比べて、藻類の付着量が1カ月で5倍以上になったという。

 野地と同じ自然環境が維持できる護岸なら、大歓迎ですね。