自粛ムードにレジャー施設苦境

イメージ 1


毎日新聞 3月26日(土)20時36分配信


 東日本大震災の影響で、春休みの書き入れ時を迎えたレジャー施設が営業休止や入場者減に陥っている。東京ディズニーランド(TDL)など再開のめどが立たない施設もあるほか、再開した施設でも計画停電などの影響で営業時間短縮などの対応に追われる。首都圏以外でも外国人観光客らのキャンセルが相次ぐ。自粛ムードも広がり、震災前のにぎわいを取り戻すのは容易ではなさそうだ。【井出晋平、小倉祥徳、谷多由】


 ◇液状化で駐車場被害

 千葉県浦安市の海沿いのTDL。普段はファミリーやカップルで混み合うが、最寄りのJR舞浜駅前は人影がなく臨時休園の看板が風に揺れる。周辺は震災で液状化現象が発生し、TDLも駐車場が被害を受け、震災直後から休園したまま。運営するオリエンタルランドは「園内の建物に被害はなく開園可能な状態」とする一方、「電力供給が安定しないことなどもあり営業休止を続ける」といい、再開日は未定だ。

 当初予定では22日にパンダが公開され、家族連れらでにぎわうはずだった上野動物園(東京都台東区)は節電目的もあり、17日から休園し再開未定。日光江戸村(栃木県日光市)も地震直後から営業休止。19日に予定した再開は「社会情勢を考慮し」(日光江戸村を運営する時代村)延期した。

 ◇3連休の入場者4分の1に

 再開した施設も、計画停電や入場者減に戸惑う。横浜・八景島シーパラダイス横浜市)は22日に遊園地を再開したが、アトラクションの一部は震災で破損し休止中。19日に営業時間を短縮して再開したよみうりランド(東京都稲城市)も、約30種類あるアトラクションのうち、消費電力の大きいものを休止。3連休の19~21日の入場者数は「例年の約4分の1程度」にとどまったという。夏場には電力需給が一層逼迫(ひっぱく)するため、各施設ともさらに苦しい運営を迫られそうだ。

 ◇宿泊キャンセル1万1000人

 影響は東日本にとどまらない。ハウステンボス長崎県佐世保市)は震災後、宿泊キャンセルが約1万1000人に上っている。東京電力福島第1原発の事故の影響もあり、全体の約1割を占める韓国など、アジアからの観光客がほとんどいなくなった。同社は「キャンセルはさらに増えており、近隣の観光客の掘り起こしを進める必要がある」と話している。

 営業規模の縮小に加え、「ガソリン不足で遠出を控えたり自粛ムードの広がり」(富士急ハイランド)で入場者の大幅減は避けられず、ある施設の運営会社は「震災後の緊迫した時期でやむを得ないが、経営への打撃は計り知れない」と悲鳴を上げている。


個人の意見

 大規模の施設だけでなく、管理釣り場や釣り堀も同じ状況です。