キラキラネームだと? 名前は大事だよ~


NEWS ポストセブン 11月6日(日)7時5分配信
近年、自分の子どもに個性的な名前「キラキラネーム」をつける親が増えています。名前にあてる漢字も年々複雑になっていますが、ここで問題。下に並ぶ12のキラキラネームの読みは? 小学校の教師になったつもりで解いてみてください。正解は下の方にあります。

【問題】
1)沖九風
2)緑輝
3)△□一
4)月夢杏
5)男
6)恋恋愛
7)火星
8)姫凜
9)皇帝
10)愛々
11)礼
12)総和

【解答】
1)沖九風(おるざ)、2)緑輝(さふぁいあ)、3)△□一(みよいち)、4)月夢杏(るのあ)、5)男(あだむ)、6)恋恋愛(れんれこ)、7)火星(まあず)、8)姫凜(ぷりん)、9)皇帝(しいざあ)、10)愛々(なでぃあ)、11)礼(ぺこ)、12)総和(しぐま)

週刊ポスト2011年11月11日号



「キラキラネーム」の増加で、小学校の先生が頭を悩ます季節が近づいてきた。

「1年生の担任は入学式で新入生の名前を読み上げるのですが、覚えるのに一苦労です。間違えたら、親御さんが怒鳴り込んでくるし……」(都内の小学校教諭)

 1989年以降、695文字の人名用漢字が追加されたことも相まって、我が子の名に難読漢字を用いる親が増えている。また、人名は読みが自由なので、「見当も付かない読み方が多すぎる」(同前)のだという。

 昨年末に明治安田生命が発表した『生まれ年別の名前調査』では、「大宙」「月」「虹実」「希星」といった名前が登場している。気になるその読み方はというと―。

■大宙(てん)…果てしなく広がる宇宙をイメージ
■月(あかり)…月明かりにちなんで
■虹実(ななみ)…虹が7色に輝くことから
■希星(きらら)…夜空の星のきらめきに由来
 
 少子化が進む中、他の子と“カブらない”名前を付けたいとの思いが背景にあるようだ。 こうした命名は俗に「キラキラネーム」と呼ばれ、希望する読み方を入力すれば、それに合った漢字を提案する「名付け支援ホームページ」まで登場している。

「昔は不思議な読み方をする名前がからかいの対象になることもあったが、今ではむしろ昔ながらの名前の子が珍しいくらいです」(同前)
 
 名は体を表わすというが、キラキラと輝く人生となることを願いたい。

週刊ポスト2011年3月4日号


 近ごろの子どもの名前にある、「光宙」が読めるだろうか。ヤンキー漢字〈夜露死苦〉世代が親になって個性的な名が出てきた時代の息遣いを、作家の山藤章一郎氏がリポートする。

 * * *
「光宙」は「ぴかちゅう」と読みます。

 我が子の名を「悪魔」にしたいと出生届を出してきた親に、都下昭島市市民課はどう対応したか。

 答えは明快でした。
「ルールはありません。ふだん使われる、認められた漢字ならOKです。ただ出生届には読みがなの記載が必要です。

 ふさわしくない文字や読みは、あまりお勧めできませんがと、やんわり窓口対応します。悪、魔、殺、犯、罰、糞、尿……などを届けてきた人も全国にはいるようです。私どもは市民課の係長、課長を交えて協議いたします」

――では「光宙」は?
「はあ、まあ……なんとも。普段の字ですし、読み方までは」

週刊ポスト2011年9月30日号

学習塾塾長「月」君を「ルナ」と読めず以後名前を読まぬ決断
「光宙」と書いて「ぴかちゅう」と読ませる親がいる時代。なかには悪、魔、殺、犯、罰、糞、尿などを届けてきた人もいるという。そんな時代の子どもの名前にまつわるエピソードを、作家の山藤章一郎氏がリポートする。

* * *
以下、近ごろの子どもの名前。

男の子――大翔、悠真、翔、颯太、歩夢、颯真、蒼空、優斗。
女の子――さくら、陽菜、結愛、莉子、美桜、美羽、葵、結衣。

いずれも「明治安田生命調査」による、去年2010年度、全国で新生児の名前の多い順8位までである。

強調しますが、特別な調べの、限られた地域の名前ではない。

この名を正しく読める人はどれだけいるか。
〈悪魔〉くんは、同じ音で字を替えて決着した。

歩夢、結愛は、どうですか?

小平市の学習塾の女性塾長に読んでもらおうとした。初めから断られた。

「おそらく正解できません。月と書いて、ルナと読ませる男の子がいて、以来、自分の判断で最近の子の名前は読まないことにしています。結愛という名の子が、4人いました。全部、読み方が違う。

ふりがなを振って覚えたのです。〈ゆいあ〉〈ゆいな〉〈ゆあ〉〈ゆめ〉
〈愛〉は〈あい〉であって〈あ〉とは読めませんのに」

週刊ポスト2011年9月30日号


 最近の子供たちの中には実に個性的な名前が多い。ある学習塾の女性塾長は、「結愛という名の子が、4人いました。全部、読み方が違う」(読み方は〈ゆいあ〉〈ゆいな〉〈ゆあ〉〈ゆめ〉)と頭を痛めるが、さらに個性的な名前が区役所に届けられているという。作家の山藤章一郎氏がリポートする。

 * * *
 頭がこんがらかりますから、読み方も添えます。

夜舞刀(やまと)稀羅璃(きらり)
羽亜都(はあと)亜羅史(あらし)
麗菜(えれな)姫華璃(ひかり)
魅留久(みるく)奈菜花(ななは)

 画数を気にして、これに「。」や「、」をつけたいというトンデモ親もいる。法律で禁じられているわけではないが、役所は不受理と判断する。

 女の子に〈結愛〉と同様に、はやっているのが〈心美〉。

 これも誰も読めません。〈ここみ〉と呼ぶ。〈心〉は〈こころ〉であって〈ここ〉ではない。しかし、そう呼んでくれと願う親がいる。

 では、居酒屋の「笑笑」とはどう読むのか。「笑」は「笑う」で初めて「わら」と、かなを振る。「笑」だけでは「しょう」である。〈わらわら〉と読ませるとは、日本語史上の大転換か。

週刊ポスト2011年9月30日号


個人の意見

 なぜだか、太郎くん、花子ちゃんが一番イイ名前に思えてきました。