福島原発事故による放射性セシウム汚染1~いまだ続く、淡水魚の出荷制限
アジアプレス・ネットワーク 11月17日(月)10時52分配信
◆関東でも淡水魚の出荷制限
福島第一原発事故以降、魚介類の放射能汚染がしばしば注目されてきた。当初の食物の放射性セシウムの基準が1kgあたり500ベクレルと高めに設定されていたことによる基準をめぐる問題をはじめ、高濃度の汚染がみつかるたびに大きく報じられてきた。
2012年8月には原発からおよそ20km離れた福島県沿岸のアイナメからもっとも高い1kgあたり2万5800ベクレルの放射性セシウムが検出され、その後、原発の湾内からは1kgあたり74万ベクレルに達するきわめて高濃度に汚染されたアイナメが見つかった。
河川や湖沼で淡水魚などを捕る内水面漁業の関係者から、不満の声が上がっている。
福島県沖では多数の魚介類がいまも出荷制限・自粛の状況だが、それ以外の地域では出荷制限・自粛はわずか数種類に限られる。
その一方で、実は福島県に限らず、関東でも淡水魚の出荷制限や県などの要請による自粛が続いているのだ。
たとえば千葉県では、手賀沼だけでモツゴ、フナ、コイ、ギンブナ、ウナギの5魚種が、一般食品の放射性セシウムの基準(1kgあたり100ベクレル)を上回る場合があるため、国の指示や県の要請により出荷制限や出荷自粛の状態だ。利根川ではギンブナやウナギ、江戸川でもウナギが同じく出荷制限・自粛を余儀なくされている。手賀沼や利根川流域では現在も実質的にほとんど出漁できないという(2014年11月13日段階でも千葉県における出荷制限状況は県資料の7月4日段階と変わらず)。詳細は以下の千葉県のホームページを参照されたい。
千葉県における水産物の出荷制限や出荷自粛等の状況
https://www.pref.chiba.lg.jp/gyoshigen/housyanou/jisyukuyousei/teganuma-motugofuna.html
https://www.pref.chiba.lg.jp/gyoshigen/housyanou/jisyukuyousei/teganuma-motugofuna.html
一方、海水魚の場合、県内では2013年2月に銚子・九十九里沖のスズキに1kgあたり130ベクレルの放射性セシウムを検出し、県要請により出荷自粛の措置が取られただけだ。これも同7月には解除された。冒頭の不満はこうした対応の違いによる。
千葉県漁業資源課は「基準を下回る数値もかなり出ているが、安定的に数値が下がっているとまではいえず、現在ではすべて解除はむずかしい状態です」と話す。
淡水魚の全部が全部、高濃度に汚染されているわけではない。だが、ときおり基準を超えることがあるため、現状では出荷制限などの解除に踏み切れない。そんな状態のようだ。(つづく)【井部正之】
※『日経エコロジー』2014年10月号掲載の拙稿「いまだ出荷制限続く淡水魚 国レベルの取り組みが急務」に加筆・修正
個人の意見
>たとえば千葉県では、手賀沼だけでモツゴ、フナ、コイ、ギンブナ、ウナギの5魚種が、一般食品の放射性セシウムの基準(1kgあたり100ベクレル)を上回る場合があるため、国の指示や県の要請により出荷制限や出荷自粛の状態だ。利根川ではギンブナやウナギ、江戸川でもウナギが同じく出荷制限・自粛を余儀なくされている。手賀沼や利根川流域では現在も実質的にほとんど出漁できないという(2014年11月13日段階でも千葉県における出荷制限状況は県資料の7月4日段階と変わらず)。詳細は以下の>千葉県のホームページを参照されたい。
>千葉県における水産物の出荷制限や出荷自粛等の状況
https://www.pref.chiba.lg.jp/gyoshigen/housyanou/jisyukuyousei/teganuma-motugofuna.html
>千葉県における水産物の出荷制限や出荷自粛等の状況
https://www.pref.chiba.lg.jp/gyoshigen/housyanou/jisyukuyousei/teganuma-motugofuna.html
出荷自粛の状態か。
自粛=自分から進んで、行いや態度を慎むこと。
自粛=自分から進んで、行いや態度を慎むこと。
食品でなければいいし、規制ではないから、現実は漁が行われていても問題はない。例えば、ここ数カ月間に南部手賀の干拓一の橋を渡る度「ボサ漁(柴漬け漁)」の囲いが増えていくのが分かる。ただし、これは計測サンプル用としての試験漁に過ぎないのかも知れない。