鋼鉄神ジューダス・プリースト、東京での第一夜


BARKS 3月7日(土)13時3分配信

3月6日、東京・EXシアター六本木にて、ジューダス・プリーストの約3年ぶりとなるジャパン・ツアーが開幕を迎えた。これは昨年夏に発売された最新アルバム『贖罪の化身(REDEEMER OF SOULS)』に伴うワールド・ツアーの一環としてのもの。ツアー初日であると同時に追加公演でもあるこの夜は、当然のごとく満員御礼となった。


場内のBGMがブラック・サバスの「ウォー・ピッグス」になると、開演間近であることを察知した客席から「Priest! Priest!」の声が起こる。ほどなく暗転すると、聴こえてきたのは前述の最新作からの「進撃の咆哮(BATTLE CRY)」のイントロダクション。それまで視界を遮っていた巨大ロゴが描かれた幕がスッと落ちると、そこに鋼鉄神たちが登場。1曲目に据えられていたのも、最新作からの「ドラゴノート」だった。

今回のツアーは3月13日の札幌公演まで続くものだけに、今のうちからあまり具体的な情景描写などをすることは極力避けておきたいところだが、演奏プログラムは、あくまで最新アルバムを軸に据えながらも、彼らの歴史を彩ってきたさまざまな時代の楽曲を盛り込みながら進行。ステージ背景を支配する巨大なLEDスクリーンを駆使しながらの演出には、会場サイズには不釣り合いと思えるほどのスケール感があり、まさに“シアター規模に凝縮されたアリーナ・ショウ”といった趣だった。演奏ぶりやロブ・ハルフォードの力強い歌唱などについては、今さらあれこれ述べるまでもない。バンドの平均年齢を大幅に下げることになったギタリスト、リッチー・フォークナーの躍動感ある扇動ぶりも目をひいた。

筆者は昨年10月に彼らのニューヨーク公演を目撃しており、BARKSにはその際のレポートも掲載されているのだが、基本的な演奏曲目は当時から変わっていないものの、この東京公演ではアンコール時に嬉しいサプライズが仕掛けられていた。全米ツアー時にも披露されていなかった「ヘリオン~エレクトリック・アイ」と「ペインキラー」が炸裂したのだ。これはまさに、バンド側から日本のファンに向けてのプレゼントでもあるだろうし、感謝の念の現れでもあるのかもしれない。当然のごとく場内は最高潮を迎え、ロブの絶叫が轟くなか、日本公演第一夜は幕を閉じた。

まさに絶頂からのスタートとなった今回のジャパン・ツアー。第二夜となる7日、大阪・オリックス劇場公演のチケットも早々に完売となっており、その先には名古屋、東京・日本武道館、そして札幌でのツアー最終公演が控えている。古くからのファンにはもちろん、いまだにこのバンドのライヴに触れたことがないという世代にも、是非この機会に彼らの“生”を体験して欲しいものだ。きっと、彼らがメタル・ゴッドと崇められる理由を理解することになるはずだから。

Photo by Viola Kam
文:増田勇一

ジューダス・プリースト 2015.03.06@東京・六本木EXシアター>
SE.BATTLE CRY INTRO
1.DRAGONAUT
2.METAL GODS
3.DEVIL’S CHILD
4.VICTIM OF CHANGES
5.HALLS OF VALHALLA
6.LOVE BITES
7.MARCH OF THE DAMNED
8.TURBO LOVER
9.REDEEMER OF SOULS
10.BEYOND THE REALMS OF DEATH
11.JAWBREAKER
12.BREAKING THE LAW
13.HELL BENT FOR LEATHER
E1.HELLION~ELECTRIC EYE
E2.YOU’VE GOT ANTHER THING COMING
E3.PAINKILLER

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JUDAS PRIEST - Freewheel Burning (SUB. en Espa??ol /DVD.1986/ Priest...Live!.).


個人の意見

>全米ツアー時にも披露されていなかった「ヘリオン~エレクトリック・アイ」と「ペインキラー」が炸裂したのだ。

前回の来日時に、Judas Priestと長く親交のあるラジオDJによる某ラジオ番組でファンのリスナーが選んだ楽曲ベスト投票を行ったが、それをセットリストに考慮してくれたと思ってしまうのはファン心理の期待による浅慮だろうか。

 特に「ヘリオン~エレクトリック・アイ」は、この流れでしか許されない気がするし、これぞJudas Priest、さあ始まるぞ、Judas Priestが来たんだなって感じがする。


Judas Priest - Painkiller - Live in Detroit 1990