マルキユーM-1CUP全国へら鮒釣り選手権 関東地区 富里乃堰

●山村 慎一 氏の釣行レポート

 6フラシ87枚 43・6kg

■タックルVデータ
サオ=『普天元 独歩』9尺
タナ=1m
ミチイト=東レ『"将鱗"へらスーパープロPLUS』道糸0・8号
ハリス=東レ『"将鱗"へらスーパープロPLUS』ハリス 上0・5号7cm下0・4号21~24cm
ハリ=上『鬼掛へら極ヤラズ』6号から『鬼掛へら軽量極ヤラズ』6号へ変更 下『コム』5号から『コム』4号へ変更
ウキ=『堀川作』ボディー4・5cm 中太パイプ →『堀川作』 細パイプ
サングラス=スイッチマグOFF レンズ イエロー
バラケエサ=『粒戦』120㏄+『とろスイミー』60㏄+『セットガン』120㏄+『凄麩』120㏄+水240㏄を放置して『パウダーベイトスーパセット』120㏄+『セット専用バラケ』120㏄を、手水と『BBフラッシュ』または無加水『粒戦』で調整。
クワセエサ=“サナギ感嘆” 「『感嘆』1袋+『さなぎ粉』40cc」10cc強+水8cc

■釣況

▼前半戦

大会当日の座席抽選で、私はCブロック19番の釣り座に当たりました。
東桟橋・渡り桟橋の手前、このブロックはいわゆる「20人ブロック」でしたから、19番の私は渡り桟橋側のヘチから2席目でした。
ヘチの釣り人は10尺の段底で、左の釣り人は9尺ウドンのセット釣りです。個人的に、試釣の結果から鑑みてサオは11尺くらいを考えていましたが、右の人が段底だったことから、私が釣ろうとしている「浅ダナ」狙いは“実質・ヘチ”相当だと判断できました。
そこで、操作性を優先する形でサオは9尺を選びました。
いつもの傾向として、この時期における「富里乃堰」は「ボソエサでナジミ幅を入れた“しっかりめ”」がよく釣れるため、そのイメージでスタートします。
これは大会当日も例外ではなく、すぐに釣れ出しました。ここまでは思った通りの展開です。この好時合いは富里乃堰独特の「モーニング・サービス」ですから、時間制限付きです。まずは釣れている以上、モーニングが終わるまで身を任せて釣り続けるしかありません。
そして間もなく、急激にヘラブナがいなくなり、アタリすらない状況へ陥りました。これでモーニングが終了です。ここからが、本当の大会プレッシャーを受けた釣況となります。私は、エサの開きを探るなど、様々なアプローチ方法を試すことにしました。
試行錯誤で30分くらい経過した頃、バラケエサを“軟らかいダンゴタッチ”にしたらヘラブナがいい反応してくれることに気づきました。これをヒントにエサを合わせると、再びいいペースで釣れ始まりました。当日の下ハリスは24cmが基本でしたが、ここまで好況になると21cmにすることすらありました。
前半は、このままの時合いで終了を迎え、計4フラシ53枚の釣果でした。

▼後半戦

後半は、前半と同じタックルでスタートしました。
すると、すぐに釣れ始まって、我ながらかなりいいペースで釣果を得られました。
ところが、しばらくすると急に渋くなりカラツンが多発。午前中のモーニング終了を彷彿させる急ブレーキです。ここで私は、状況を把握をするため考えを整理します。
確かにカラツンが出ているとはいっても、カラを含めてアタリがもらえている状態ですから、ウキ下にはヘラブナがいる(寄っている)わけです。しかし何らかの理由で、先ほどよりは食わなく(食いづらく)なってしまったことは事実なのです。
つまり、ヘラブナはアタリを出すほど十分に寄っている(釣れる量がいる)のだが、その魚が食いきれないわけだから、その魚にエサを食わせるには「何をすべきか」速やかに判断しなければいけないのです。
まず、単純に「食いやすくする(食うチャンスを長くする)」という意図で、下ハリスを長くし、クワセエサに自由度を与えて(水中遊泳させるくらいに遊ばせて)様子を見ます。
ところが、これだと“いいアタリが減って”ダメです。
次に、下ハリスは24cmのままにして、ハリの号数を下げることで(『コム』5号→同4号)軽く(自重を減らす)して、吸い込みが弱くても口に入りやすくさせようと考えました。すると、これは少し効果があり「チッ」とアタって釣れてきました。
この方向で、もう少し釣りを簡単にしたいので、ウキを中太パイプから細パイプに変更しました。さらに仕掛けのトータル・バランスを考慮して、上バリも軽量タイプの『鬼掛へら軽量極ヤラズ』に交換します。
この対応にしたら、時折、下ハリスが張るのに時間が要する様になりました。それならばと、下ハリスを21cmに詰めます。
すると1目盛「スッ」と入るアタリが出て、コンスタントに釣れるようになりました。
 それでもさすがに、1番釣れていた状況には遠くおよびませんでしたが、現状は「これが最速」であると判断して、その釣りを維持して競技終了まで続けました。
その結果、合計6フラシ87枚 43・6kgで総合1位となり、セミファイナルに進出ができることになりました。

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