青ライオンって!? 兵庫「播州毛鉤」、謎めくユニーク名称
兵庫県でアユ釣りなどに使われる播州毛鉤(けばり)を取材していて、気になったことがある。青ライオンに赤ライオン、黒海老(えび)に黒熊、ビリケン、イタリヤ中金…。毛鉤一つ一つについた名前が、どれもユニークすぎる!?
【写真】ずらりと並んだ播州毛鉤。ユニークな名前ばかり
素人目には正直、どれがどれだか見分けが付かない。だが、この世界では、青ライオンといえば緑色のニワトリの羽、茶色のヤマドリの尾などを特定の順番に巻いたもの、と決まっている。播州に加えて国内3代産地と呼ばれる土佐、加賀でも共通しているという。
素人目には正直、どれがどれだか見分けが付かない。だが、この世界では、青ライオンといえば緑色のニワトリの羽、茶色のヤマドリの尾などを特定の順番に巻いたもの、と決まっている。播州に加えて国内3代産地と呼ばれる土佐、加賀でも共通しているという。
では、青ライオンの名前の由来は? 西脇市の伝統工芸士、横山禧一(よしかず)さん(75)に尋ねると、「半世紀前にわしが始めたころにはもうあったからなあ」と困り顔。同市の伝統工芸士、勝岡由紀雄さん(74)も同じ答えだ。
勝岡さんによると、名付け親になるのは、製作者や毛鉤の販売業者。およそ半世紀前に始めたとき、既に約200種類に名前が付いていたが、その後どんどん増えていったという。
「昔はアユがよく釣れてたけど、川の環境が変わったり、カワウが影響したりして釣れなくなった。せやから『もっと釣れるように』と、どんどん増えていったんや」と勝岡さん。
勝岡さんの父が造ったという「黒磯」は栃木県の地名を基に名付けられ、メジャーな毛鉤に成長した。今では毛鉤の種類は1000以上ともいわれる。
個人の意見
毎年フィッシングショーにも出展されていて、興味深かった。