鯉を知る情報誌『CoiCoi』


3/20(火) 7:11配信

@DIME


■同じカープとはいえ……
 2014年頃から流行し始めた「カープ女子」。主に関東圏に住む広島東洋カープの熱烈な女性ファンを指す言葉だが、カープカープでも魚の方、つまり「鯉」の世界にはまりこんだ「カープ男子」がいる。

【写真】ただ今、急増中の「カープ男子」って知ってる?
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 その方は、広告会社でコピーライターをしている寺門常幸さん。もともと広島東洋カープのファンであったが、カープ女子がブームとなった頃に、鯉を知る情報誌『CoiCoi』を自費出版している。当初はVol.1を出版して終わるつもりだったそうだが、すっかり鯉の魅力にとりつかれてしまい、2018年4月、大幅にクオリティをアップさせた『CoiCoi Vol.2(新創刊号)』を刊行予定だという。

 鯉の世界のどんな点が面白いのだろうか? 寺門さんに伺った。

Q:カープ女子の流行を機に、最初の『CoiCoi』を発刊するに至った経緯を教えてください。

寺門さん:僕は広島東洋カープが好きで、神宮球場、東京ドーム、横浜スタジアムを中心に年に何度も観戦に行きます。ただ2014年の「カープ女子」の出現によって、これまで簡単に取れていたチケットが一気に入手しづらくなってしまったんです…。

 カープファンが増えるのは嬉しいことだったのですが、野球にそこまで興味がないのに「カープ女子」を名乗るファンがいるみたいで、なんとかして揶揄できないかと思い、「カープ=鯉」だろうということで、鯉女子の雑誌を作ろうと考えました。

 表紙はいかにもカープ女子、雑誌を開くと中身は全部、鯉の情報になっているという仕掛けで、にわかカープ女子にも読んでもらおうと思ったんです。

Q:なぜ雑誌という体裁にこだわったのですか。

寺門さん:「カープ女子と思わせて、実は鯉女子」という仕掛けは、twitterやインスタなどSNSに写真をアップすれば、それで済む話ではあると思うんです。

 ただ、やるからには無駄にエネルギーを使って、本気で遊んでみたいと思ったんです。あとは元々、雑誌が好きだったということも大きな理由ですね。女の子に鯉を持たせて撮影したり、鯉の料理が食べられるお店に行ったりと、ワクワクの連続でした。

Q:『CoiCoi』をきっかけに鯉の面白さに気づいたわけですが、鯉の魅力を教えてください。

寺門さん:僕はあくまで広島カープのファンであって、鯉にはまったく興味がなかったんです(笑)。

 でも、なんの因果か鯉の雑誌を自ら作ることを決め、鯉について勉強するようになって、徐々に鯉に惹かれていきました。その魅力はいくつもあるのですが、最大の魅力は縁起の良い魚ということでしょうか。龍になる前の姿が鯉であるというのは意外と知られていません。鯉が急流を上がり、竜門という滝を上がると龍になって天に昇るという中国の伝説があり、そこから縁起の良い魚となったそうです。

 日本でも5月5日の端午の節句に鯉のぼりを上げるのは、急流を上がる鯉のようにたくましくなってほしい。そして鯉が龍になったように、立派に出世してほしいという願いからだそうです。また、どこまで本当かはわかりませんが、夢に鯉が出てくるのも吉兆のサインらしいですよ。


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■新創刊号は52ページへ拡大!
Q:現在制作中の『CoiCoi Vol.2(新創刊号)』について教えてください。

寺門さん:Vol.2も表紙でカープ女子と思わせて、中身は鯉の雑誌というコンセプトはもちろん踏襲しています。Vol.1は全16ページでしたが、今回のVol.2は52ページと、まず大幅にページ数を増やしています。そしてクオリティもとことん追求しています。

 鯉女子として登場していただくのは、モデルで漫画家の水野しずさんです。『CoiCoi』のコンセプトに賛同していただき登場していただけることになりました。カープのユニフォームを着ている水野さんもレアだと思いますが、巻頭グラビアでは色々な鯉と戯れてもらっています。

 水野さんのコンテンツだけで16ページ設けており、写真の切り口も面白いので、グラビアだけでも充分に楽しんでいただけるはずです。

 さらに「鯉図鑑~錦鯉篇」のコンテンツでは、100種類以上いるといわれている錦鯉の中でも代表的な17種類を紹介しています。また錦鯉を単に写真で紹介するのではなく、それぞれの錦鯉を性格分けし、女の子に擬人化させたイラストと共に紹介しているので、鯉女子入門にはピッタリだと思います」

 そして今回一番力を入れているコンテンツが鯉のぼり職人さんへのインタビュー記事です。鯉のぼりを制作・販売する北茨城市の三國屋にお邪魔して、手描き鯉のぼり職人の藤田昌平さんに鯉のぼりについてお話を伺いました。

 手描きで鯉のぼりを作る職人さんは全国にもう数名しかいない貴重な存在です。その職人さんの鯉のぼりに対する熱い想いをたくさん聞くことができたので、ぜひ読んでいただきたいですね。

Q:これからカープ男子・女子を始めようという方に、入門としておすすめはありますか?

寺門さん:普段生活をしていて鯉に触れる機会って少ないというか、ほとんどないと思うんです。僕もそうでしたから。

 でも意外と身近に鯉はいるんです。例えば神社の池にはよく錦鯉が泳いでいます。都内ですと愛宕神社の池にいます。愛宕神社は立身出世の神様が奉られているらしいので、その関係で池に錦鯉がいるのかもしれません。餌やりもできるので鯉とふれあってみてください。運気が上がるかもしれませんよ。

 そして、市ヶ谷駅から徒歩1分くらいのところにある市ヶ谷フィッシングセンターですね。鯉の釣り堀で、気軽に鯉釣りを楽しむことができます。常連のおっちゃんが手取り足取り教えてくれるので、初心者でも安心ですし、デートがマンネリ化したカップルにもおすすめのスポットです。

「鯉って食べられるの?」と思った方であれば、赤羽の「鯉とうなぎのまるます家 総本店」を訪れてみてください。お手頃価格で鯉こく(鯉のだし汁)や鯉のうま煮、鯉刺身を堪能できます。

 いずれにしても、これらの情報は『CoiCoi』に載っていますので、ぜひ手に取っていただき、一緒にカープ男子、カープ女子になりましょう。

 既に述べたとおり、寺門さんは、新創刊号の意味合いも込め、2018年4月に『CoiCoi Vol.2(新創刊号)』の刊行を予定している。部数・ページ数ともに大幅に増やすとのことで、その資金捻出の一環としてクラウドファンディングサイトCAMPFIREにて、パトロンを募集している(クラウドファンディング終了後の販売サイトはこちら)。めくるめく鯉の世界に目覚めた方は、支援してはいかがだろう。


@DIME編集部


 ガッツがあるな~。