立ち入り禁止・釣り人の摘発相次ぐ


11月13日14時19分配信 河北新報

 仙台市が立ち入り禁止にしている沼やため池に侵入したとして、宮城県警が釣り人を摘発するケースが相次いでいる。金網フェンスを乗り越えるだけでなく、工具で壊して侵入する悪質な例も目立つ。子どもの事故を誘発する恐れもあるだけに、県警や市は今後も厳しい姿勢で臨む方針だ。

 宮城県警は8月、泉区の八沢川調整池などに侵入したとして、仙台、山形、上山、さいたま各市の24~47歳の男性13人を軽犯罪法違反(禁止場所への立ち入り)の疑いで書類送検した。いずれもバス釣り目的で悪気はなかったようだが、市内ではモラルに欠ける行為も確認されている。

 太白区の上野山、山田北前町周辺の農業用ため池4カ所も同じく立ち入り禁止だが、釣り人の侵入が常態化。仙台南署は10月以降、同じ容疑で10~50代の男性約10人を任意で取り調べており、近く書類送検する。

 南署によると、男性らはため池のフェンスや有刺鉄線の破損した部分から侵入したとみられる。フェンスなどには工具で切断された部分があり、時期は特定できないが、器物損壊の疑いもある。

 太白区によると、フェンスの破損は係員が見つけるたびにロープなどで応急処置し、年度末にまとめて業者に修理を発注する。区内の被害は数年前から頻発し、修理費は年間約30万円以上。「公園の児童用遊具を購入できる額」(公園課)に上っているという。

 ヘラブナ釣りの人気スポット・宮城野区蟹沢の与兵衛沼でも区が2002年度までに、2カ所に釣り専用デッキを設置したが、好ポイントを狙ってフェンスを壊し、別の岸辺に侵入する人が後を絶たない。

 同区鶴ケ谷北の調整池「北堤」では08年3月、フェンス内で遊んでいた中学2年の少年=当時(14)=が池に転落、死亡する事故が起きた。
 仙台市は「ルールを守らない大人の姿を見て、子どもがまねることもある。立ち入り禁止場所への侵入が法律違反になることを認識してほしい」と訴えている。

個人の意見

 「ルールを守らない大人の姿を見て、子どもがまねることもある」
こんなことを市から言われている一部の釣り人さん、自覚しましょうね。