開高健氏記念展=魚保護活動も=


5月30日11時31分配信 毎日新聞
 ◇銀山湖愛した開高健
 芥川賞作家で、釣りをこよなく愛した開高健(かいこうたけし)氏(1930~89年)の「生誕80年記念展」(魚沼市開高健実行委員会主催、毎日新聞新潟支局など後援)が、29日から同市吉田の市地域振興センターで始まった。開高氏が絶賛した銀山湖(奥只見湖)の素晴らしい自然環境を記念展を通して後世に残そうと企画した。
 開高氏が初めて銀山湖畔の銀山平を訪れたのは70年5月末。交流のあった常見忠・同実行委員長の案内で、釣り宿「村杉小屋」(佐藤進さん経営)に3泊した。開高氏は6月上旬に再び訪れ、3カ月間滞在し、代表作の「夏の闇」の構想を練った。
 銀山湖には70年代に年間3万人以上の釣り客が訪れ、乱獲で一時、イワナなどが釣れなくなった。そこで75年4月に地元の釣り人らが「奥只見の魚を育てる会」を設立し、開高氏が初代会長になった。さらに開高氏は魚を保護するため、銀山湖に注ぐ支流・北ノ又川を禁漁河川にすることを提案。同川は現在、永久禁漁区となっている。
 企画展の会場には、ありし日の開高氏の写真約50枚を展示し、開高氏の足跡を紹介している。常見委員長は「開高さんが、奥只見に足を踏み入れなかったら銀山湖の魚はいなくなっていた」と話し、自然の大切を教えてもらったことに感謝していた。
 同展は6月13日まで。入場料は500円。【神田順二】

個人の意見

銀山湖には70年代に年間3万人以上の釣り客が訪れ、乱獲で一時、イワナなどが釣れなくなった。

 この時代から、各地で放流事業が盛んになりましたよね。

>代表作の「夏の闇」の構想を練った。

 サントリーの洋酒を飲みながら、開高先生の著書を楽しみたいですね。