ブラックバス:駆除し生態系再生 大崎の資源保全隊、ため池で池干し作戦


毎日新聞 9月9日(木)11時39分配信

 ◇今年は四つ
 大崎市鹿島台広長の「広長地域資源保全隊」は地域内のため池のブラックバスを駆除し、在来魚がすむ昔ながらの生態系を取り戻そうと、8月下旬から今月上旬の毎週末を利用し一挙に四つのため池の池干しを行った。駆除したバスは大小合わせて200匹に上った。バス退治したため池の数は06年の初実施以来これで九つ。なお十数カ所のため池にバスが生息しており、同保全隊はこれからも毎年、駆除を続ける。
 里山が連なる広長地区はため池に頼る農業地域。「絶滅」とされた地域の希少魚シナイモツゴ(コイ科)の再発見もあり、「旧品井沼周辺ため池群」として環境省の「日本の重要湿地500」の一つに選ばれている。だがここ10年来、多くのため池にバスが放流された。バス釣りの好釣り場と雑誌に紹介されたため、バスが増殖。ため池の残る魚は大きなフナやコイだけになった。
 この状況に広長地区の農業者らが、鹿島台の少魚保全NPO法人「シナイモツゴ郷の会」の支援を受け、「重要湿地」にふさわしい生態系を再生させようと06年から毎年1~2カ所のため池の池干しをしてきた。今年は水路でつながる四つのため池「宮の沢ため池」を一度に池干しする大がかりな作戦を展開。計3ヘクタールに及ぶため池の水を下流に流し、水が少なくなったところで地引き網をひき、その後は池を完全に干上がらせる方法でバスを駆除した。駆除したバスは15~40センチサイズだった。
 高塒(たかとや)庄一同保全隊代表らは「08年から『シナイモツゴ郷の米』の認証制度も始め、農業の活性化と生態系の復元をともに実現しようとバス退治に取り組んでいる」と説明する。バス駆除済みのため池にはシナイモツゴやメダカなどを放すとともに密放流への警戒を続ける。【小原博人】

9月9日朝刊

個人の意見
>一挙に四つのため池の池干しを行った。駆除したバスは大小合わせて200匹に上った。

>「絶滅」とされた地域の希少魚シナイモツゴ(コイ科)の再発見もあり、

 池干ししちゃって、大丈夫だったのか・・・。