大阪都心“ウナギ”釣ってます

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産経新聞 11月2日(金)14時49分配信


 ■中之島堂島川など

 大阪市北区中之島周辺で、夜な夜な橋の上から釣り糸を垂れる人の姿が見える。官公庁やオフィスビルが立ち並ぶ都会の真ん中に出現した「太公望」の獲物は、何とウナギ。不漁による価格高騰が続くなか、口コミやインターネットで情報が広がり、数年前から釣り人が集まるようになったという。

 「高層ビルを見上げながら釣りをするのも、風情があるでしょ」

 夕暮れ時、中之島の北側を流れる堂島川に釣り糸を垂れていた大阪市西成区の無職、金木義男さん(76)。この日は、大阪市役所に近い水晶橋の上で4本の釣りざおを並べた。

 9月に口コミで噂を聞いてから、週に1、2回は訪れている。「この辺りは海水と淡水が混じり合っているのか、川と海の魚が両方かかりますよ」と金木さん。ミミズを餌にしてウナギを狙うが、ほかにもコイ、フナ、ボラ、チヌなどが釣れるという。

 釣り人らによると、数年前から中之島周辺の堂島川土佐堀川、大川などで、夜行性のウナギを目当てに夕方から訪れる釣り人が増えている。シーズンは春から秋で、1日5、6匹を釣り上げる人も。金木さんは、釣ったウナギを持ち帰って泥抜きをした後、かば焼きなどにして食べている。

 別の男性(69)は、約1年前からウナギ釣りを楽しんでいる。自宅で調理したり近所に配ったりするといい、「やはり自分で釣った魚はうまい。友人にも喜ばれます」と笑顔。釣ったウナギをなじみの料理店に持ち込んで買い取ってもらう人もいるという。

 近くでウナギ料理店「志津可」を営む樽野博明さん(65)は「大阪は水の都で、古くからウナギなどの川魚は身近な存在。昔はこの辺りでたくさん取れたし、川魚屋も多かったんですよ」と話す。

 大阪府立環境農林水産総合研究所の内藤馨主任研究員は「淀川では現在でもウナギ漁が行われており、中之島周辺で取れたとしても不思議ではない。太平洋などから遡上(そじょう)してきたニホンウナギでしょう」と指摘。「実は私も釣りに行ったことがあります」と笑った。

 府河川整備課などによると、資源保護のため全長20センチ以下のウナギは捕獲が禁止されている。その他は特に規制がないといい、「周囲の安全や船舶の航行に注意して釣りを楽しんでほしい」としている。(前田武)

個人の意見

>「この辺りは海水と淡水が混じり合っているのか、川と海の魚が両方かかりますよ」と金木さん。ミミズを餌にしてウナギを狙うが、ほかにもコイ、フナ、ボラ、チヌなどが釣れるという。

>府河川整備課などによると、資源保護のため全長20センチ以下のウナギは捕獲が禁止されている。その他は特に規制がないといい、「周囲の安全や船舶の航行に注意して釣りを楽しんでほしい」

 内水面じゃないと考えて、夜釣りができるんですね~。