北國新聞社「アユ釣りの名所である中流域でブラックバス」


北國新聞社 12月17日(水)3時14分配信
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 金沢市浅野川上流のため池で、ブラックバスの稚魚が大量繁殖していることを金沢漁業協同組合が初めて確認した。アユ釣りの名所である中流域でブラックバスが見つかったことを受け、発生源との見方が強かった上流のため池を2年間調査した。1日で3千匹超の稚魚が網に掛かったこともあった。ため池は広大で、水を抜くなどの抜本的な対策を講じるのは費用、時間の面から難しく、関係者は対応に苦慮している。

 浅野川中流では、2011年、金沢市田井町の鈴見橋付近とその約2キロ上流に当たる田上町の下田上橋周辺で約140匹のブラックバスが確認された。12、13年も姿が消えず、今年の夏も約50匹が見つかった。

 金沢漁協では、上流の俵町にある、ため池から稚魚が流れ出たのではないかと推測した。13年から、ため池の排水口に網を仕掛けて、ブラックバスの流出を防ぐとともに、どれくらいの稚魚が流れ出ているかを本格的に調べた。

 網の設置は13、14年の5~9月に合計約70回行った。1日で3千匹の稚魚が入っていたことについて組合員は「予想以上の多さ」と驚く。漁協によると、掛かった稚魚の数は日によってばらつきはあるが、雨が降り、排水口の流れが激しい日には750~2100匹を記録し、卵の塊が入っていたこともあった。

 金沢漁協では、ブラックバス根絶のため、ため池の水を抜くなどの対策を考えたが、多大な費用が掛かることや、ため池の水が農業に利用されていることなどから実現できていない。来年度は、丈夫なステンレス製を導入するなど、網による対策を続けていく方針である。

 現在のところ、アユが食い荒らされるなどブラックバスによる甚大な被害は確認されていないが、八田伸一組合長(69)は「網では根本的な解決にはならないことは分かっている。それでも、アユを守るために続けていかなければならないだろう」と話した。


最終更新:12月17日(水)3時14分


個人の意見

>1日で3千匹超の稚魚が網に掛かった
>現在のところ、アユが食い荒らされるなどブラックバスによる甚大な被害は確認されていない

 外来魚問題はしっかり情報を集めることに専念し、まだ自分がコメントするのは時期尚早だと慎重にしています。