(株)大彌(だいや)の「琵琶湖げんごろう鮒」

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季節限定銘菓琵琶湖げんごろう鮒
卵をたっぷりと使った生地で、甘納豆をちりばめた小豆風味の餅を挟みこみました。 体長は約11cmです。
創業明治10年
(株)大彌(だいや)
滋賀県甲賀市水口町三大寺34
TEL 0748-62-2058

水口店(滋賀県甲賀市水口町綾野3番59号)
市役所前店(滋賀県甲賀市水口町水口6084-6)
草津近鉄店(滋賀県草津市渋川1-1-50 近鉄百貨店草津店1F)

 の製品紹介に「魚鑑」のことが書かれています。

なんでも、天保2年(1831年)刊行「魚鑑」の一節に、

「世に琵琶湖の産を上とす。俗に夏頃鮒といふ。夏の頃多く出ずるをもってなり。後に誤りて源五郎鮒といふ」

 と記載されているとのこと。

「げごろぶな」が訛って(誤って)「げんごろうぶな」になったと明記されているんですね~。

 ちなみにフナ(鮒)の語源は、フナは煮ると骨まで軟らかくなって、食べやすくなることから「骨なし」と呼ばれ「ホネナシ」が「ホナシ」「フナシ」「フナ」と略されたという説があります。
 つまり、フナは軟らかくて美味しいものということになりますが、忠臣蔵で「鮒だ、鮒だ、鮒侍だ」と罵倒するのをご存知でしょう(あれは、屋敷を井戸に例えていたりするらしいですが)。人に使ったら、イイ意味ではなくなっちゃうわけです。

 同地においてはフナの旬は夏で(実際は、動きが鈍くなって脂が乗った冬の寒鮒が旬という地方が多い)、その頃よく獲れる(見かける)フナを「夏頃鮒(げごろふな)」と呼んでいたようです。

 確かに昔の茨城県・古河水郷などでは、夏になるとヘラブナが数カ所に集まって点々と黒くなっている有様を「ボッチ」と呼んでいましたし、大釣りができる季節ですからね~。

 あとは、滋賀県の権五郎と言うフナ獲り名人の漁師が、フナで富を成したと言う説があるけれど「権五郎」が「源五郎」になった経緯は説明されていません。

 酷いのは「色が黒いので玄黒(げんぐろ)と呼ばれていた」という話。これは有名な辞書にも出ています。ご存知の通り、ヘラブナは銀白色であり、飴色に地ベラ化してもマゴイやキンブナほど濃くはない様な気がします。改良されたヘラブナと原種・源五郎鮒が、もはや違うものだということかも知れないですね。