ブラックバスバーガー

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 国連生物多様性条約第10回締約国会議(COP10=名古屋会議)会場で20日、琵琶湖産の外来魚「オオクチバス」(ブラックバス)を材料に使ったバーガーが振る舞われた。生態系に悪影響を及ぼす外来種を紹介する環境省のイベント。

 北米原産のブラックバスは釣り目的で輸入され、日本各地に広がった。琵琶湖では毎年約400トンの外来魚が捕獲され、滋賀県立琵琶湖博物館が03年から一部をバーガーとして販売している。白身フライにタルタルソースをかけた100個を用意。カナダの先住民グループのスチュワート・ワッキさんは「大手ハンバーガー店のフィッシュバーガーよりおいしい」と話していた。【稲垣衆史】

雑記帳:迷惑魚をバーガーに 生物多様性会議に提供へ
毎日新聞 2010年10月17日 13時13分(最終更新 10月17日 13時25分)

 生態系を壊すため日本では迷惑魚になっている外来魚「ブラックバス」を使ったバーガーが20~21日、名古屋市で開幕中の国連生物多様性条約第10回締約国会議のイベントで提供される。

 ブラックバスを衣で揚げてタルタルソースを付けたもので、滋賀県立琵琶湖博物館が03年から限定発売している。博物館は、外来種が環境に与える影響を知ってもらおうと、県外初出品を決めた。

 原産地の北米では一般的に食べられ、中国でも養殖されているバス。関係者は味が受け入れられるか気をもんでいるが、人間の評価に振り回される魚の心中やいかに?【稲生陽】


雑記帳:ブラックバス持参なら入園料タダ 須磨海浜水族園
毎日新聞 2010年10月7日 19時33分(最終更新 10月7日 19時57分)
 神戸市須磨区の市立須磨海浜水族園は、ブラックバスの死骸(しがい)1匹を持参するごとに1人の入園料を無料にする。飼育する外来種ミドリガメ」の餌にするためで11日まで。

 今年8月、在来種のカメの保全のため、一般からミドリガメを受け入れる施設を園内にオープン。約800匹が持ち込まれ、外来種のカメの餌に外来種の魚を使い、生態系を守る狙い。

 今月2日の取り組み開始以降、約150匹が持ち込まれ、ミドリガメは大喜び。国内全体の駆除にはまだまだだが、生態系保護には、カメの歩みのように地道な努力が大事。【吉川雄策】

釣り大会:県と日釣振、来年共催 外来魚対策で歩み寄り /滋賀
毎日新聞 2010年10月19日 地方版
 ◇「駆除」→「食べる」で琵琶湖の生態系再生

 県は来年、外来魚のリリース禁止などを巡って対立してきた財団法人日本釣振興会支部と大規模な釣り大会を初めて開催する。駆除対象として焼却処分してきたブラックバスブルーギルをおいしく食べる施策へと軌道修正し、外来魚をより効果的に減らす考えだ。料理人らも巻き込んだ実行委員会を年内に設立する方針で、両者は広く協力者を募っている。【安部拓輝】
 ◇2000人規模想定

 釣り大会は来年6月と秋の2回、大津、草津彦根、長浜などの湖岸を会場とする予定で、これまで駆除釣り大会を実施してきた民間団体とも連携し、2000人規模を想定している。参加を呼び掛ける親子には同会の会員らが釣り方を指導し、バスやギル料理を提案してきたレストラン、居酒屋の料理人や漁師らによる出店ブースを設けて調理方法を実演する。

 県によると、03年度に施行した琵琶湖レジャー条例で外来魚のリリース禁止が盛り込まれた際、同会などから2万通を超える反対意見が殺到。県は同年から湖岸に「外来魚回収ボックス」を設置しているが、約18トンの年間回収量のうち大半を焼却処分しており、釣り人から「魚の命の扱い方として不適切だ」との批判も根強い。

 両者が歩み寄りを見せたのは今年7月。同会が長浜市での湖底清掃を県と実施したのを機に、琵琶湖の生態系保全に向けた釣り大会の共催を県側に打診。同会の中川浩邦県支部長は「外来魚を『駆除』という言葉で悪者扱いせず、有効活用できる方法を提案したい」と話す。県琵琶湖レジャー対策室の青木幸一室長は「対立を超え、今後は琵琶湖を再生する施策を一緒に考えていきたい」として、漁協や自然保護団体などにも協力を求めていく意向だ。

外来魚:電流で駆除 60センチ超えのブラックバス捕獲も--鳥取・多鯰ケ池 /鳥取
毎日新聞 2010年10月11日 地方版
 生態系に影響を与えるブラックバスなどの外来魚の駆除作業が10日、鳥取砂丘近くの多鯰ケ池で行われた。県から委託を受けたさけます・内水水産試験場(北海道恵庭市)や県の職員が電気ショッカーボートで作業に当たり、ブラックバス212、ブルーギル331匹を捕獲した。中には全長60センチを超えるブラックバスもあった。

 駆除作業は、ボートの先についたアームから約500~600ボルトの電流を水中に流し、浮かんできた魚を網ですくって捕獲する。北海道南幌町の親水公園では、電気ショッカーボートを使用し、3年間で外来魚を一掃した成果を挙げたという。

 県公園自然課によると、多鯰ケ池は80年代から外来魚が増え始めたという。同水産試験場の工藤智主査は「ここにはゴクラクハゼやシマドジョウなどの固有種もまだ生息している。しかし、国内には外来魚に食べられ固有種が全くいなくなった池や湖もある。(作業がある16日までに)池全体に外来魚がどのくらいいるのかを把握したい」と話している。【遠藤浩二


当地の逸品:バス天丼(琵琶湖博物館内「にほのうみ」) /滋賀
毎日新聞 2010年10月19日 地方版
 ◇「予想外においしい」白身魚 “厄介者”外来魚、食べて減らして

 琵琶湖の生態系を乱すとして厄介者扱いされているブラックバス。県立琵琶湖博物館のレストラン「にほのうみ」(平井芳章店長)では、96年10月のオープン当初から食材に使っている。

 同館の開館にあたり「滋賀らしい料理を」との要請を受けた平井さんは、以前、先輩が釣ってフライにしたブラックバスの味を思い出した。初めはオオクチバスビワマスを使い、野菜も入れてかき揚げを作っていたが、2種類の魚の区別がつきにくいことから、両者を一切れずつ天ぷらにして丼にした「湖の幸の天丼」に変更。さらに、客から「ブラックバスばかり使った天丼が食べたい」との声が上がったこともあり、04年1月から「バス天丼」をメニューに加え、知る人ぞ知る同館の名物となった。また、現在は夏限定で「バスバーガー」も出している。

 ブラックバスは、そのままだと泥臭さがある。そこで、揚げる前に7種類のハーブと2種類の塩、グラニュー糖を切り身に振りかけ、キッチンペーパーではさんで冷蔵庫で1日寝かす。青じそ、カボチャの天ぷらとともに丼のご飯にのせ、天丼だしをかけて完成。元々淡泊な白身魚、しっかりしていながら柔らかい食感で、知らずに食べればブラックバスだとはまず分からない。食べた客からは「予想外においしい」と言われることもあるという。

 「皆さん、食べずにブラックバスを悪者扱いしているが、まずは食べてほしい」と平井さん。「ここで食べることで、琵琶湖のブラックバスを減らせますよ」とPRしている。

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 ○ごあんない○

 草津市下物町の県立琵琶湖博物館内。電話077・568・4819。定休日は博物館と同じで、原則月曜。食事は午前11時~午後4時、喫茶は午前10時半~午後4時半。「湖の幸の天丼」820円、「湖の幸の天ぷらうどん」780円、バス天丼880円、バスの天ぷら(単品)550円。


個人の意見

 全部、毎日新聞なんですね。

>「皆さん、食べずにブラックバスを悪者扱いしているが、まずは食べてほしい」と平井さん。


 “悪者”扱い。犯人捜しで、外来魚が容疑者ですからね。
 でも相変わらず護岸工事が行われて、多くの日淡魚にとって産卵床となるアシ原は消えても、外来魚さえいなければ日淡魚は増えるんでしょうかね。

 「そして誰もいなくなった(原題:Ten Little NiggersまたはAnd Then There Were None)」なんてミステリーは、小説の中だけにして欲しいものです。