湖国ふなずし 血圧↓効果 県立大など確認
2010年12月05日 09時15分 京都新聞
湖国を代表する発酵食「ふなずし」に血圧を下げる効果があることを、滋賀県立大と彦根市の食品会社などが試薬と動物の実験で確認した。血圧上昇に関わる酵素を阻害する成分が含まれるとみられ、県立大教授らが来年3月に京都市で開かれる日本農芸化学会の大会で発表する。
低いほどACEを阻害していることを示す数値が、塩漬け直後の1ミリリットル当たり0・25ミリグラムに比べて、1年間漬けが同0・09ミリグラム、2年間漬けが同0・08ミリグラムと、飯漬けによって3倍強の阻害活性があった。
また高血圧ラットに、ふなずしの抽出エキス、エキスと同じ塩分濃度にした食塩水を10日間投与。食塩水を与えたラットが少し血圧が上昇した一方、エキスを投与したラットは、1週間後に最高血圧で13~23ミリHgほど低下した。
灘本教授は「発酵でできるアミノ酸同士が結合するペプチドの作用だろう。同じ発酵食の納豆やへしこに比べても阻害活性が高く、人への効果も期待できる。飯にも成分が含まれ、機能性食品に活用できるのでは」と話している。
実験は県産業支援プラザの助成金約100万円を得て9月までの1年間実施した。木村水産の木村有作さん(33)は「健康によいことを実証し、近江の食文化の良さを伝えたい」と話している。
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> 灘本教授は「発酵でできるアミノ酸同士が結合するペプチドの作用だろう。同じ発酵食の納豆やへしこに比べても阻害活性が高く、人への効果も期待できる。飯にも成分が含まれ、機能性食品に活用できるのでは」と話している
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