ベトナムで「釣り」人気急上昇 庶民も生活に余裕、市場拡大


フジサンケイ ビジネスアイ 5月31日(火)8時15分配信

 フランスの調査機関が世界53カ国を対象に行った調査によると、将来を楽観視している人の割合が最も高いのがベトナムだ。「明日は今日よりも確実に良くなっている」という思いが、この国の経済成長の大きな原動力になっているのかもしれない。人々の暮らしが豊かになるにつれて、趣味や娯楽にお金をかける人も増えている。そんななか、急速に市場が拡大している娯楽が魚釣りだ。

 ◆高級品は日本製

 そもそもベトナムでは、魚釣りは男性を中心に人気の高い娯楽で、若者から高齢者まで釣りを楽しむ人が多かった。ベトナムの行楽地では「ワニ釣り」が人気を集めているほどだ。

 20年以上前からホーチミン市で釣り具の加工工場と釣り具販売店の経営を行っているホア氏によると、釣り具にお金をかける人が増え始めたのは、8年ほど前からという。庶民が生活に余裕が出てきて、趣味にお金を使えるようになってきた時期と重なる。

 ホア氏の釣り具工場では、釣りの仕掛けなど付加価値が高い商品を主に生産しており、製品のほとんどが韓国と日本に向けて輸出されている。

 一方、釣り具販売店では、韓国や日本から輸入した釣り竿(ざお)、リール、釣り針、おもり、浮きなどの商品が販売されている。

 釣り針などは1万~2万ドン(約40~80円)の商品が多く、釣り竿は安い中国製が600円程度から、高級品になると韓国製で約2万4000円、日本製で約6万7000円の商品もある。

 この釣り具店はベトナム人富裕層をターゲットにしているが、釣り針などの消耗品は、品質がやや悪くても安い中国製商品がよく売れ、釣り竿やリールのように長く愛用する道具は、品質の高い日本製の人気が高い。

 ホア氏によれば、今後数年でベトナムの釣り具市場はさらに発展が見込まれ、日本の高級釣り具などの需要も増えると予想される。

 ◆豪華クルージング

 ベトナムは全土の東側が太平洋に面し、漁業の盛んな国でもある。

 また、南部にはメコンデルタを中心にさまざまな河川が流れ、池や湖なども多く、魚釣りの場所は豊富にある。

 最近のベトナムでの釣りの人気スポットはホーチミン市近郊の港町ブンタウから約200キロメートル沖合にあるコンダオ島から船に乗って行う海釣りだ。4~5人で3日間ほど船を借り切り、魚群探知機を使って大物狙いの釣りを楽しむ。ただ、このような海釣りは費用も高く、船の費用だけでも1日に約1万2000円で、これに宿泊代や飛行機代、食事代などがかかるため、庶民の釣り人にはなかなか手が出ない。

 これに対し、一般人向けの手軽なスポットといえば釣り堀だ。ホーチミン市内には湿地帯の沼地を利用した釣り堀が数十カ所あるといわれる。

 こういった釣り堀には大きく分けて2種類がある。ひとつは釣り堀の利用料金を支払って自由に釣りを楽しむ方式で、もうひとつは釣り堀にレストランが併設されているタイプだ。

 後者は、釣り堀の利用料金を必要とせず、客は釣り堀の周りに立てられた小さな日よけ小屋で食事をしながら釣りを楽しむ。釣った魚も料金を払えば料理してもらえ、一般の人でも気軽に釣りを楽しめるようになっている。

 一方、自然の川や池で釣りをする人はあまりいない。そのような所では電気ショック漁法で魚を捕る人が多く、釣りには向かないからだ。(ベトナム進出コンサルティング会社ライビエン 桜場伸介)


個人の意見

>これに対し、一般人向けの手軽なスポットといえば釣り堀だ。ホーチミン市内には湿地帯の沼地を利用した釣り堀が数十カ所あるといわれる。

 ヘラブナは外来魚だから、ダメか~。
タピオカとか、入手しやすそうな国なんだけれど・・・。